私のお気に入り/ジョン・コルトレーン
ジョン・コルトレーンのマイ・フェイバリット・シングスはかの有名な映画、「サウンド・オブ・ミュージック」の劇中歌、「私のお気に入り」をジャズアレンジしたものと思っていましたが、1961年発表なので、1965年発表の映画よりも先ということになります。
この物語、1959年にミュージカルで発祥したようで、ということはそのミュージカル曲をカバーしたということになります。
この歌の詞は割と宝物的なものから、他人には取るに足らないもの、儚いものなど、誰にでもある(かつてはあった？)その人だけのお気に入りを並べたものです。
サックスというと、大体の人はアルトサックスやテナーサックスの形や音をイメージすると思いますが、この曲でジョン・コルトレーンはクラリネットのような形をしたソプラノ・サックスを吹いています。
ソプラノサックスは音の高いサックスになりますが、とても柔らかく優しい音です。その優しい音でまさに歌うように演奏される主旋律は明確な言葉こそ発していませんが、それぞれの人に、それぞれのお気に入りを想起させてくれるものと思います。
中盤で流れるきらきらとしたピアノの音もも素敵です。まさにお気に入りがきらめいて見えるかのような音の粒たち。
オススメです。ぜひ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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