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凡庸な人間ですが、自分なりの意見発信を致したく思います。 法律関係の仕事をしているので、法律の話が好きです。 https://mobile.twitter.com/bonyouben

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悪しき青識論法の終焉~そして建設的な対話へ~

先日、ネット論客として名高い青識亜論氏が、『フェミ炎上にトドメを刺す「銀の弾丸」』という記事を公開した。 キャッチーなタイトルそのままの勢いで、力のこもった記事が書かれており、「フェミ」に反発心を抱く多くの同志の支持を得られたようだ。 ただ、「論」として見たとき、この記事は、多くの瑕疵を抱えるものと言わざるを得ない。 この点は、既にこちらのツイートから始まるスレッドで、網羅的に指摘をしている。 ここで指摘した点は、いずれも重要な瑕疵だと考えているが、今回は、中でも特に重

    • 「ポルノグラフィの何がわるいのか」の何がわるいのか

      序 このnoteの趣旨 このノートでは、ナンバユウキさんの「ポルノグラフィの何がわるいのか」という論考(以下「ナンバ論考」と呼びます。)を受けて、①ナンバ論考の内容の紹介、②ナンバ論考の有用性の検討、③ナンバ論考に関する批判、以上3点を書いていきます。 1 ①この論考の内容の紹介 【はじめに】 ナンバ論考では、はじめに、ナンバ論考の目的が紹介されています。 私の解釈では、 ・性的な表現が巷で色々揉めてるので、紛争の調停に役立ちたい ・そのために、よりよい議論に役立つよう

      • ジェンダー問題でバグる人権派おじさん

        1 ジェンバグおじさん他の人権問題や差別問題ではまともなのに、ジェンダー問題についてだけバグってしまうおじさん。略してジェンバグおじさん。 そういう男性がいるとよく言われますが、ジェンバグおじさんは本当にバグっているのか。そうだとして、そのバグの正体は何か。思い当たったことをメモします。 2 フェミのヘルメット被った男自慢は蚊帳の外にジェンバグおじさんを積極的に批判する層には、フェミのヘルメット被った男自慢(性差別に反対する体で、その実、「自分はより望ましい男を体現してい

        • 建設的対話の道 ~性差別と表現物~

          1 このノートの目的NHKによるキズナアイの起用について、批判派と擁護派の論争がありました。 批判派の意見の骨子は次のとおりです。 キズナアイの容姿や与えられた役割が、それぞれ、性差別(女性への抑圧を生じさせ得るジェンダー規範)の助長に繋がる。 NHKは公共性を有しているのだから、特に配慮すべきなのに、配慮が足りない。 これに対して、擁護派の多くは、性差別の助長に繋がるという指摘自体を否定しており、批判派の意見を「単なるお気持ち」「性差別棒による攻撃」というように揶揄する

        悪しき青識論法の終焉~そして建設的な対話へ~

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        • 表現の自由
          3本
        • 女性専用車両制度
          0本

        記事

          ヘイトスピーチ規制に関する、青識亜論さんとぼんの議論

          議論のまとめとして、雑感めいたことを3点述べます。 1 表現の自由の制約に関する一般論 2 実質的に特定人へ向けられない憎悪表現等(以下「不特定HS」といいます。)は人格権を害さない(利益衡量のリングに上げない)と考えることの是非 3 不特定HSのうち、被差別・抑圧属性に対する憎悪表現等(以下「差別的HS」といいます。)が、特に重大な人権(人格権)の侵害をもたらすという理屈、すなわち相乗効果(仮)を無視することの是非 1 表現の自由の制約に関する一般論 ここでは憲法論の基

          ヘイトスピーチ規制に関する、青識亜論さんとぼんの議論

          女性専用車両制度は男性差別か

          1 このノートの目的 私の女性専用車両に関する基本的な考え方については、既に連続tweetにてまとめている。 過去のまとめ連ツイ ただ、こちらは、女性専用車両賛成派の中に、男性側の受ける権利制約を殊更に無視する論者がいたことに対し、危機感(女性専用車両への賛同が広がることが不当な形で妨げられるのではないかとの危機感)を覚え、かかる考えの誤りを暗に指摘することを主眼として、取り急ぎまとめたものである。そのため、女性専用車両が男性差別に当たらないかという点についての記述は、かな

          女性専用車両制度は男性差別か