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J先生のキャリアー企業へ

J先生とお目にかかったのは、
まだ先生が医療現場に
いらっしゃるときでした。

J先生との出会いで、
私の物事の捉え方や視点にも
変化がありました。


■    J先生の経歴

J先生は地元大学の
医学部に進まれました。

医師となり、
関東の大学の医局に
入局されました。

J先生の頃は、
臨床研修制度が
努力規定の時代でした。

入局後、8年間みっちり
大学病院で過ごされ、
その後医局派遣で
関連病院の外科で勤務。

入局して、
ちょうど10年後
医局を退局され、
大学院に進まれます。

医学博士を取得された後、
民間病院で5年
外科部長として勤務。
その後、クリニックの
雇われ院長として勤務し、
その間に在宅診療も経験。

J先生、スペシャリストでもあり
ジェネラリストでもあります。

■    医師の世界

医療系人材紹介エージェントを
していて感じるのは、
医師の世界は“密”で“狭い”と。

医師は、年間約8,000人誕生します。

この数字が多いのか少ないのかは
さておき、転職希望の医師を
医療機関にお連れすると、
必ずと言ってよいほど、
面接する側・面接される側、
両方に共通する医師の話題がでます。

“あーそうなんですか?
〇〇先生、存じ上げています。“等々。

そこで同行している私は、
・医師の世界は、密で狭い
・そこにいない医師と、
 どこかしこで繋がっているから怖い
と感じてしまいます。

“医師になりたい”と
思ってなられた方でも
医師業界のこの密度の濃さまでは、
知りようがありません。

実際に、医師からも、
密度の濃さの話は
良い意味でも悪い意味で
遠慮したい旨の話を
お聞きすることがあります。

■    タイミング

J先生、スペシャリストでもあり
ジェネラリストでもあります。

色々な臨床現場を
経験されて来ました。

在宅診療では医師として
どこまで利用者さんの
ご家庭に介入するか?等
その辺りに悩まれたと
仰っていました。

J先生、人柄も良く
好奇心も旺盛です。

ある程度経験を積んだので、
今度は、また違った世界に行きたいと、
惜しまれつつも
お辞めになることになりました。

J先生がご興味をお持ちになったのが、
企業に常駐している産業医でした。

■    産業医経験

J先生、雇われ院長時に
企業の嘱託産業医として、
産業医活動をされており、
現在も継続して対応中でした。

嘱託産業医として
5年の経験があります。

企業によっては、
産業医未経験の医師は
ご遠慮したいという処もありますが、
J先生の場合、嘱託医としての
実績があります。

ですので、
最初にJ先生に申し上げたのは、
「J先生、嘱託で行っている処に
 まずご相談されては?」と。

5年も診て頂いている医師だし、
可能性があるならば、
嘱託から、常勤になるのが
双方にとっては一番良いと思ったからです。

ですが、医療機関とは違う企業。
コスト管理がしっかりしており、
医師を常勤で雇用するほどではないと
お断りされました。。。残念。

そこからJ先生の転職活動は
本格化します。

■    J先生の今:企業へ。

所謂、大手企業で
常勤雇用の産業医として
活躍されています。

J先生の場合、
臨床現場での医師として、
約20年の経験があります。

現在勤務されている企業さんには
企業内診療所はないとのこと。

企業によっては、
診療所があるところもあります。

その場合、
産業医に特化した医師よりも、
臨床経験を積まれた医師で
産業医も対応可能な医師を
必要とされます。

一概には言えませんが、
企業によって産業医に
求めるモノが違います。

精神科出身の医師が
良いという処もあれば、
J先生の様に内科に長けた医師で
働いている社員さんが
健康で快適な環境の中で仕事が出来る様に
アドバイスをくれる医師を必要とする処もあります。

その企業さんによって
求める産業医像が違うので
面白いです。

ただ企業の採用担当者と
お話していて皆さん、仰るのは、
“コミュニケーションがとれる人”。

保健師とやり取りが出来、
人事部ともやり取りが可能な方。

J先生ですが、
コミュニケーション能力もバッチリなので、
企業での勤務を、問題なくこなしてらっしゃいます。

此方の企業の産業医業務に携わってからは
臨床の現場には行かれておりません。

J先生曰く、
臨床は散々やってきたから
思い残ることはないと
仰っております。

今は、産業医業務に
専念されてます。

産業医業務に専念されると同時に、
労働衛生コンサルタント資格を受験し、
見事合格されています。

J先生のパワーには
恐れ入ります。

■    J先生の場合。

言い方が適切ではありませんが、
“ちょっと飽きてきたかも??”と思うと、
閃きがあるそうです。

まず、閃きがあり、
その後、閃きに意味を後づけし、
行動に移す。

自分で決めたことに対して、
まず、行動。

この場合、エージェントに相談。

その結果、
自分が望んでいた産業医としての
現在の活躍に繋がっています。

J先生を見ていて思うのは、
まず行動。

そして意味づけ。

意味づけしながらも
自分の中で腹落ちさせ、
自分が進む方向性が間違っていないと
自分が確信する。

もし迷いが生じたら、
私どもみたいなエージェントに相談し、
方向性を調整する。

J先生とお目にかかると、
主体的に生きてらっしゃるなと
感じます。

医師の数だけ、医師のキャリアがあります。

J先生の場合ですが、
ご家族もいらっしゃいますが、
まずご自身が何をしたいのか?を
大事にして、動いています。

結果、すべてがJ先生の考えた通り
思っていた通りに、うまくいき、
ご家族も安心。

そんな感じです。

J先生、産業医の世界に行こう!と決意し
どっぷりつかったのは40代後半からです。

40代後半って、
先生によっては、
新しいチャレンジを
嫌がる方もいると思います。

嫌だなと思ったら
進まなきゃいいんです。

ただそれだけ。

J先生の生き方をみていると
そう思います。

J先生と出会って、
色々考えるよりも、まず行動!

そこを意識しています。

行動すれば、
自分の環境は変わっていきます。

医師の数だけ、
医師のキャリアはあります。

以上


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