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【詩】アタシラシイアタラシイアシタ

年が終わる時と明ける時の境目は
きっと輪廻の顔にそっくりなはずだが
それを見た者は誰かいるのだろうか

ただ針や文字がそれを告げた時
人は明けましておめでとうと言う
誕生日おめでとうと言う

日が変わる
年が明ける
その瞬間が一瞬なら
死ぬと同時に生まれている

もしも輪廻の顔が見れたなら
それは新しいアタシを
手に入れたということなのだろう

時間という細胞が消費されていく空間
昨日、遠くの誰かがポツリと何かを言っていた
傷だらけレンズのこの眼鏡では
顔が全く見えなかった

おみくじの結果が凶だとしても
今日という日は昨日の生まれ変わりにすぎず
今日は明日という日に生まれ変わる

おみくじなんて引かないアタシは
成長した人の言葉を聞く度に
アクリル水槽の底に罪を溜める

ガラスとアクリルの透明度も
この眼鏡ではわかりゃしない
だから新しい眼鏡が欲しい

せめてアナタの顔がはっきり見えるように
アタシらしい新しい明日が欲しい



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