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月の満ち欠け/佐藤正午 を読んで

これはレビューなんて大それたものではなく、
ちょっとした読書感想文です。
少しだけネタバレもあるかもしれません。
しかし、真相はなるべく書かないようにします。

月の満ち欠け

月の満ち欠けと聞いて
なにを思い浮かべるだろうか?
僕はこの本の裏に書かれた説明をみたとき
「切ない恋愛模様の話」を想像した、
が、それは半分正解で半分解釈が違かった。

2種類の死に方

文中に、神様がこの世に誕生した最初の男女に2種類の死に方を選ばせたらしい。
ひとつは樹木のように自分は死んでも子種を残していくもの
もうひとつが、月のように死んでも生まれ変わるもの
そう、この話は「月のように死ぬことを望む」ひとりの女性がキーパーソンのラブストーリー。

運命の残酷さ

あなたが運命的な出逢いを果たしたとき、
自分にはその人と結ばれないしがらみがあり、
どうしても逃れることができないことがあった場合どうするだろうか?
生まれ変わってでも、その人と結ばれたいと思うだろうか?
そんなことを心から思えてしまう、純粋すぎて狂気すらも覚える、愛情を感じれる作品

「試しに死んでみる」

この一文が物語を一つ進ませた「遺書」である。
この文章を読んで、どう思うかは人それぞれだが、
「命に対する冒涜だ」と思うのか、
「死後の世界などわからないから試したくなる気持ちもわかる」のか。
その考え方の違いや、世界の見え方こそ
別の死に方の入り口なのかもしれない。

もしも、が腑に落ちる恐怖

もしも、あなたの友達の子供が妙におとなびていて
時折不思議な言動を取るようだったら
それはもしかしたら月のように死んで、
生まれ変わった誰かなのかもしれない
読んでいる最中、なんだかそう思えてくるほど
生まれ変わることがリアルに感じてしまう瞬間があった。
その命の目的はすでに、前世を思い出したときから決まっているかのような
強い覚悟のある愛情の形。
そんなものをこの作品から感じました。


ざっくばらんに
本書の感想を並べてみました。
内容をあまり書かず
読了後の感想文を書いてみようかな
と思ったのでした。

アウトプットを想像しながら読むと
本がさらにしっくりきますからね。

またたまに自己満で書きたいと思います。

それでは、
明日もあなたにとって幸せが少しでも実感できる世界でありますように。

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