お寺のキッチンコミュ(BM3)
先日これからのお寺に関わるコミュニティの作り方について▲→○へ。という話を書いた。▲→○ということに直結はできないと思うが、ここ5,6年新しい形コミュニティ作りをしてきた。それは「台所奉仕カード」の使用だ。この件に関しては今月号の雑誌「月刊住職」の取材でお話した。
少し詳しく書くと、私が自坊に嫁いできた時、お寺のキッチンを支える仕事は地区回りなどはなく、聞法に熱心な80歳前後の方が数名で支えてくださっている状況だった。もちろんそれでもぎりぎり回っていたのでその時点では困らなかったが、
その後どんどん困る状況になる・・・。
それで発案したのが、「台所奉仕カード」だった。
行事がある際の台所に関わるお仕事を頼むのに、登録制のカードを用いたのだ。氏名と連絡先と生年月日(1回に1人以上の方に頼むことがほとんどだから組み合わせを考える上で年齢は結構重要)を書いてもらう欄があり、下は出席カードのようになっている。
出席カードの表がいっぱいになったらささやかな贈り物をしている。
このカードを作って5年くらい経つ。
登録してくださった方は50名近くなる。
亡くなられた方もいる。
そういう人生の局面を仏さんの光の中でみなさんと
過ごすことができるのは、
そいえば、お寺くらいしかないかもしれない・・・。
▲型の組織である婦人会と微妙に重なりながら、人生の大切な時間を共にお寺のキッチンを通して過ごしていただいているように思う。
・・、もちろんコロナ禍では急停止中。
カードを作ってよかったと思うのは、
■「そういうお手伝いがあるらしい」と女性部を始めみなさんに伝わりやすくなった
■人を誘ってもらいやすくなった
◾️坊守がそのカードをファイリングして持っているので、連絡したい時に電話帳として使える
■出席カード式なので、頻繁にお願いしすぎていないか見える化できる
などがある。お寺のことって、「昔風」の管理が「これできたから」という文脈で変化を拒まれがちだと思う。だから、よかった点をはっきりしておくのが大事で、今回文章にしてみた。
5年前だと今よりお寺の変革について声高な人も多くなかったので、カードなんて変な目で見られたものだ。
でも、もうそうもいっていられない。これまでの活動自体コロナ禍でどうなるかも分からない状況もある。新しいアイデアは試してみる価値ありだ。
今後お寺の坊守【BM】を盛り上げるための資金にいたします。