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激痩せ下半期

行き当たりばったりを繰り返し気絶にまで至った愚かなダイエット譚も、ここが最後です。
しょうもないエピソードにお目通しくださいまして、ありがとうございます。

30㎏

常軌を逸したダイエットによって危機に瀕した僕は、すっかり反省して肉と炭水化物を日々食べるようになりました。
といってもこの期に及んでリバウンドを恐れていた僕は、1日に1食だけ、食べたいものを食べるようにしました。もちろん量は少なめで。
それでも、プロテイン&リンゴ生活のころに比べたらどんどん活力が湧いてくるのを全身で感じていました。

ほとんど固形物を摂らない時期のおかげか、胃が小さくなっていました。
リンゴは結構噛まないと飲みこめないので、ついでに咀嚼のクセもちゃんとついたように思います。
総じて、太っていたころより少ない食事量で満足するようになっていました。

腹筋ローラーは相変わらず続けていて、やるだけで精一杯な状態から回数を増やすまで成長しました。
2回くらいでギブアップなものの、立ちコロもできるようになりました。
注意:立ちコロはとても危険なので無理にやらないで!!顔を地面に強打しますよ!!!


ともかく、こうして(自主的に)ひどい目にあった結果思うのは……
ダイエットは、やはり
エネルギーの消費量>摂取量
であることが鉄則
だということです。
で、摂取量を減らすより消費量を増やす、つまり節食より運動のほうが体にいいし、楽だと僕は感じます。
実際、食事はたいして気を付けないようにした秋以降のほうが体重の減る効率が良かったような気がします。

そうして、翌年の春には100㎏→68㎏まで減ったのでした。


有酸素運動が嫌い

「いやだからさ、その運動がしんどいんでしょうが!」と言いたい方もいらっしゃるでしょう。大丈夫、わかっております。僕もそうです。

前の記事をご覧いただいていると、「あれ、水泳部だったのに?」とお思いになるかもしれません。
確かに水泳をやっていたのですが……
実をいうと、別にそこまで水泳が好きではなかったんです。
というか、競泳に対する熱意がそこまでなかった、というのが正しいでしょうか。

ガチなスイミングをしていた方ならばよくご存じかと思いますが、水泳の大会はよく辰巳で開催されていました。僕もしばしば行っていました。
硬いベンチに腰掛けて、湿度100%のなか応援をしていたものです。

僕は辰巳のデカい50mプールや、2m以上ある水深や、良い濾過機を使っているのかなんなのか全然塩素臭くない水は好きでした。
ただ、そこで行われる大会は苦手でした。みんな本気だったからです。

べつにひねくれてたわけじゃありません。
単に、周りが本気すぎて、ついていけていなかっただけです。
毎日死ぬ気で練習して記録更新に執心するほどの覚悟が、僕には終ぞないままでした。
泳ぐって楽しいね、で僕の気持ちは止まっていたのです。
だから部活は正直しんどかったです。

なので、有酸素運動すなわち苦行でした。
決して気分のいいものでなく、息も絶え絶えになるまで自分の体に鞭打ちつづけるのが僕にとっての運動でした。
これが根付いたせいか、今でもジョギングやランニングそして水泳などの有酸素運動各種に対して、敬遠したい気持ちがあります。
プールは好きですけど。


筋トレは好き

そんなわけで有酸素運動をあんまりやりたくなかった僕は、腹筋ローラーにドハマリしました。「筋肉に効く」という感覚はあまり苦しさがないし、だいたい筋トレなんてすぐに終わります。

ひとくちに「運動」といっても、何をやるかで印象は随分変わると思います。
全身運動は、やったあとになんともいえない倦怠感が体に充満します。筋トレは、効かせたところに明確な疲労が出ます。
部活のときはひたすら毎日泳ぎまくっていまして、後半は苦しいなか水を掻き続けるだけだったので、しんどい時間は無限にも思えました。
特にランニングとか「追い込むと脳内麻薬が出る」らしいじゃないですか。なんか僕、そういう経験が一度もないんですよね……センスに欠けてるのかな……
話を戻して、運動の性質ですね。筋トレは有酸素運動と違います。ひとつの部位は、長くやっても十数分。
あまり堪え性のない僕に、ちょっとの時間で追い込めて達成感を得られる筋トレはぴったりでした。

「運動をしたいけど時間がない」「つらいと続かない」そういう方は、筋トレをしてみてはいかがでしょう。
5分、いや3分。
3分腹筋ローラーを休まずやり続けられたら相当な筋力がありますよ。

こういうトレーニングは持久力が付きにくいかもしれませんが、まあそもそも僕はアスリートではないので、全然OK!
代謝を良くしたいだけなので。

基本的に、筋肉は燃費が悪いんですよね。
筋肉があればあるほど、なにもしていなくても多くのエネルギーを消費します。
つまり、筋トレで筋肉を強くすれば、摂取したエネルギーを脂肪に回す余裕がなくなっていくのです。そして、筋トレで痛めつけられた筋肉は、強くなるために多くのエネルギーを消費して回復します。
とてもいいサイクルですね。

みなさん、筋トレをしましょう。


食事

リンゴとプロテインだけで生きていくことはできませんでしたが、とはいえ食事の内容に注意はしていくべきだと大いに思いました。
というわけで、当時ちょうど炭水化物抜きダイエットが流行っていたので乗っかってみました。
が、1週間くらいでやめてしまいました。コストが高いのです。
僕はあまり米や麺やパンを食べたい衝動には駆られなかったのですが、如何せん肉と野菜と果物だけで食事を満たすとお金がかかりまくりました。
それに、気のせいかもですけどまた体力が削がれてきたように感じたので、すぐにストップしました。

とはいえ、毎食炭水化物ではまた太ってしまいます。
どうしたものか……とスーパーで悩んでいたとき、いつも手に取らないじゃがいもが目につきました。皮むきや洗いが面倒で避けていたのです。
意外と安い!となって即購入しました。

買ってから調べたら、思ったよりカロリーなどが高くないことを知りました。
じゃがいもはフライドポテトやポテトチップスなど揚げ物にすることが多いので太るイメージがあったのですけど、単体は心配するようなステータスではなかったんですよね。

僕は皮の食感が好きなので、芽と緑の皮を取ったら剥ききらずに調理します。
泥は食器洗いスポンジでこすったらすぐ落ちます(研磨剤入りスポンジはダメですよ!)。
専ら、全部放り込んで煮るだけの簡単調理で済ませていました。
じゃがいもはすっかりヘビーローテーションするようになりました。
具体的には、昼に野菜たっぷりパスタ→夜は鶏肉じゃがいも野菜スープ、のコンボを3ヶ月ほど続けました。
味だけちょこちょこ変えましたが、具材はほとんど同じ。
しかも野菜といってもカット野菜。
じゃがいもの処理をするときくらいしか包丁を使いませんでした。

なお、白湯を飲むのは相変わらず続けていました。
食事は腹7分目くらい、「もうちょっと食べたい」くらいで終わるようにして、あとはずっと暖かいものを飲んでいました。お茶とか薄いスープです。コーヒーについては、個人的に大量に飲むと調子が悪くなるので避けていました。

そうすると、間食する気にならないし、水分不足も防げます。
僕は結石をやったことがあるのですが(いずれ書きたいと思います)、あの苦しみは二度と御免なので水分は欠かさないようにしています。
なので、トイレの回数が増えるくらいには白湯を飲んでいます。心なしか水を多く摂り始めてから調子がいいので、今後も続けていきたいですね。



そういう感じで、暖かくなるころには、70㎏を切るほどにまで体重が減りました。

1年。

駆け足でしたが、死にかけから別ベクトルの死にかけを経て、健康体重まで(身長が179なので)到達できたのでした。

本当にいろいろなことが変わりました。
自分の生活、交友関係、仕事、趣味、そして自分の性格まで……

次からはそうした「成果」について書いていきます。


つづく


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