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心霊スポットではないけどもう二度と行きたくない場所【実体験】

前提として俺は事故物件に住むことに
対してのハードルが低いし、
有名な心霊スポットに行っても、
幽霊とハイタッチして帰って来れる
自信がある。

それは過去の投稿にあがっているので、
見て欲しい。

その上で、
俺が一生行きたくない場所がいくつかある。

その一つになるのだが、
これはまだ俺が大学生の時の話だ。

当時俺は天文学部に入っていたのだが、
いわゆる飲みサーみたいな雰囲気の部活だった。

大学1年生の時に行った合宿では、
1歳年上の先輩と
地酒を飲みまくって、
一生笑ってるみたいな感じだったし、

夜は星空を眺めて綺麗だな〜

みたいなしょうもない
感想を言い合うみたいな。

とりあえず天文学に関する
知識なんて身につけられない
しょうもない部活に入っていた。

そんな部活に入っている
3年生の時の合宿の話だ。

途中をめっちゃ端折るが、
この話には4人の登場人物が出てくる。
仮に俺、N君、Aちゃん、Sちゃんとしておこう。

ちなみにみんな同学年で、
Nは男性、AとSは女性だった。

それは合宿初日のこと。

俺らはペンションを借りていて、
そのペンションを気に入りすぎて、
BBQをしたりしながら、
夜21時まではしゃいでいた。

するとAが、

「お酒をもうちょっと飲まない?」

と言い始めたので、
じゃあ追加で買いに行こうかと
Nの運転で近くのコンビニまで行ったのだ。

ただ、田舎特有というか、
近くのコンビニが、
夜20時で閉まっていた。

俺ら都会に住んでいる人間からしたら、
コンビニなんて24時間やってるもんだろ!?
みたいな感じだったのだが、
とりあえず近隣の
スーパーやコンビニの情報を
検索するのだが、
どこも閉まっていることがわかった。

そこで俺は

「ペンションのオーナーさんが
近くに住んでるし、
連絡したらお酒もらえるんじゃない?」

と提案してみた。

すぐに連絡したら、
お酒を分けてくれるとのことだったので、
俺らはよっしゃーみたいな
感じになり、
来た道を戻ることになったのだが、
俺は一つだけ懸念していることがあった。

それはなぜかというと、
そのコンビニに来るまでの道のりに
おかしい光景を目撃してしまったためである。

ちなみにペンションからそのコンビニまでは
車で30分程度あったのだが、
俺が気になっていたのは、
その道中に不気味に緑色に光る公衆電話が
2箇所あったのだ。

気になるというか、
むしろ気持ち悪い感じだった。

都会で公衆電話を見る時は
必ずといって良いほど、
街頭があると思うが、
その2箇所の公衆電話は
田舎にあることもあり、
近くに一切電気が無かった。

だから不気味に光る緑の光が
気味悪かったんだろうな

と俺は思っていたのだが、
帰り道でその考えが変わる。

Nは閉まっているコンビニで
再度ナビを入力して、
ペンションに帰っていた。

そして最初の公衆電話を
通り過ぎた時だ。

Sが

あれ?
さっきの公衆電話に
女の人いなかった?

と口ずさんだ。

運転をしているNと
助手席に座っていた俺は

え?
見てないけど〜

みたいなことを言ったのだが、
Aが

えっ?
Sのいう通りいたよ

と話し始めたのだ。

2人がその時言い始めたのは、
えんじのドレスを着た
ボブっぽい髪の長さの女性だったらしい。

ただ、俺とNは反射じゃない?
みたいな話をしつつ、
普通にNに運転してもらっていた。

しばらく進むと2つ目の
公衆電話に差し掛かった。

すると急に辺りいったいに霧が
立ち込め始めたのだ。

その霧の濃さは結構なもので、
まるで雲の中に入った雰囲気だった。

ただ、標高が高い場所だったし、
そんな経験も何度かあるから
別に不思議なことではないと思っていた。

Nは慣れた手つきで
その霧の中を徐行していくのだが、
すぐに公衆電話の明かりが見えてきた。

そこで俺は疑問を抱えることになる。

なぜかというと、
その公衆電話の明かりを
覆うような人影が見えたのだ。

あれ?
誰か中に入っている?

と思うのだが、
その時は、
こんな夜中で田舎の道で
珍しいな〜

くらいにしか思っていなかった。

そして徐々に公衆電話に近づいていき、
公衆電話を過ぎ去る時に
俺は誰がいるのか中を確認してみた。

すると中にはえんじのドレスを着た
女性が立っていたのだ。

しかもその女性は
こちらを指差しながら
こっちを見ていたのだ。

もちろん電話をしている
仕草もない。

うわっ…
これはやばいな…

と思ったのだが、
次の瞬間Nが車の速度を
グッと上げ始めたのだ。

俺は

おい!
この霧の中で危ないから
一旦止まれ!

と叫んだのだが、
Nは車を停める様子が無かった。

俺は本当に危ないと思ったので、
サイドブレーキを徐々に引いて
徐々に減速して停めた。

そして車が停まると、
グッとNが俺の顔を見て

なんでそんなことするのよ。

と呟いたのだ。

しかもその声色は
女性っぽかった。

後ろの席のSとAは、
叫びながら耳を塞ぎ、
膝を抱えている。

その叫び声もちょっと不思議で、
「なんで?」
「もうちょっと」
とかいう言葉を仕切りに口にしていたのだ。

俺は本当にやばいと思い、
Nの頭を左手でハンドルに思いっきり
押さえつけて背中を思いっきり叩きまくった。

ハンドルに押さえつけた衝撃で
クラックションは鳴りっぱなしだったが、
そんなことは気にならないほど
気が動転していた。

背中を思いっきり
何度叩いたかわからないほど
叩いたら、

Nが

痛って〜

といって正気を取り戻した。

その瞬間、霧が晴れていき、
パッと前を見ると、
崖まで50メートルほどの地点にいた。

そしてふと後ろを振り向くと、
SとAはまだ耳を塞ぎながら
叫びはしないものの、
頭を下げていた。

もう大丈夫だよ

と俺が声をかけて、
前を向き、隣ではNが
すげ〜痛いんだけど何があったの?
と聞かれ、
いや〜帰ってからちゃんと話すよ
と言いながら、
一旦落ち着こうと思い、外に出た。

すごい怖かったし、
あれはなんだったのだろう
と外でタバコに火をつけて、
「ふ〜」と一服目のタバコの
煙を吐くと、

正面の林の奥にえんじ色のドレスを着た
女性がこっちを見ていたのだ。

その形相たるや、
子を殺されたような
鬼の形相だった。

俺はすぐにタバコを消して、
多少酒は入っていたがNに
運転席変われ!
と叫び、
俺が運転して、

今いた場所から
帰って行った。

バックで道を帰っていくと、
2つ目の公衆電話を
ちょっと過ぎたところに出たのだ。

こんな側道に霧の中に入り、
事故らずにまっすぐ進むことなんて
絶対にありえない。

その事実も非常に怖かった。

それからペンションに向けて、
ちょっと車で走り、
後ろの2人も普通に戻ったので、
俺は安心して車を停め
またタバコを吸いに外に出た。

それと共にみんなが外に出てきて、
Nは
何があったの?
とか色々聞いてきた。

まぁ〜それに関しては
別に対して気にしなかったが、
それよりも衝撃的だったのは、
SとAは
ずっと女の人の声が隣で聞こえた
と言っていたのだ。

5人乗りの車の後ろの席だったので、
2人が揃って乗ると、
間に1人乗れるスペースが空く。

その1人乗れるスペースから
SとAが
ずっと女の人の声が聞こえた
と言っていたのは非常に怖かった。

俺はタバコを吸いながら
もう大丈夫なはず
と言いながら
冗談を交えながら
楽しい雰囲気を作り、
またNに車の運転をさせて
ペンションまで帰った。

そしてペンションに着くと、
オーナーさんが待っていた。

お〜
早かったね〜
ウィスキーと焼酎があったけど
これで大丈夫?

と聞かれたのだが、
俺は不思議に思った。

早かった?
あんなことがあったのに?

と思い、時計を見ると、
22時ちょっと前だったのだ。

21時すぎに出かけて、
往復1時間はかかる距離を車で走り、
あんなことがあったため
余計に時間がかかっていたはずだ。

霧の中を徐行で走っていた時間もあったし、
何より俺はタバコを吸っている時間もあった。

それにも関わらず、
出かけて1時間もかかっていなかったのだ。

ちなみに後日、
その崖について調べてみたのだが、
年に何人もの方が車で飛び込んでいた。

死に直結する&不思議すぎる
出来事だったため、
俺はこの辺りには
もう行かないようにしている。

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