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悩む選択 v2-54:混乱から学び成長 vs 混乱とは当然ながら発生させず、回避すべきこと

今日の悩み:
A.混乱状況に飛び込み、そこから学び・成長する。場合によりあえて混乱を作り出す。

B.混乱は当然避けるべきこと。発生させるべきではない。混乱に意義があるなんて意味不明

家庭、職場で、人生、悩ましい二者択一、二律背反、二項対立ってあります。「ANDの才能」を発揮し、両立できるとよいけど、でも、一方を取らないといけない場面も。ボクともぐらさんは会社の仲間。やさしいひとになり、そうあり続け、やさしいリーダーになり、組織を強くする、という夢を持つ。やさしさを学べる絵本「ぼくモグラキツネ馬」から互いをあだ名付け。この頃は二者択一の場面で、どちら派かをアレコレ考え中。

「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー共著、英治出版)」なる本を読んでいます。まだ、読み途中。英語のタイトルは「An Everyone Culture _ Becoming a Deliberately Developmental Organization」で邦題とは全く異なります。

直訳すると「社員みんなのための文化_社員の成長を目指す組織になる」とか、「どんな組織でも可能_社員の成長を志向する組織になる」とかな。

で、こんな表現がありました。

「一般的な組織は安定を重んじ、行動をパターン化したがる。だから、ある人がなんらかの役割をマスターした途端に別の役割に移動させたりはしない。その役割をマスターしたことを称賛し、当てにできる頼もしい社員だと評価して、その役割をずっと任せられる人材として重用する。」「

一般的な組織は、自覚はないかもしれないが、ある種の混乱を最小限に抑えたいという発想を根っこにもっている。確実性、予測可能性、パターン化された行動、コントロール、結びつき、こうした要素を揺るがしかねないものをできるだけ少なくしたがるのだ。そうすることで、感情を乱す雑音や動揺を経験せずに仕事を完了させようとする。」

「対象的にDeliberately Developmental Organizationは、奇妙に聞こえるかもしれないが、混乱に価値を見いだし、適度な混乱を維持しようとする。」

ところで、今日、職場で仲間を手伝って、朝から晩まで、検品・出荷作業をしていた。単純作業の繰り返し。製品パーツをセットにして、検品して、付属物を同梱して、取説類を印刷して、製本して、専用箱に詰める。工夫の余地はあるし、いかに効率化するかも考える、けど、単純作業。

「これを毎日はできないですね。ぼくにはつらいっす。」とアイム君。「うまくなるかもですし、改善点さがして、提案して、投資して、仕組み化して、何事も所与と思わないマインドの練習にもなるし、同じ悩み持つとこに売り込んで、とか、自分次第でどうにでもできる、とも言えますけど、でも、すぐにはできないし、やらなきゃいけないこのことを、毎日はしんどいなぁー」って。ぶつぶつ。ぶつぶつ言いながら、歌でも歌いながら、じゃないと無理ですです。

これを継続しても、自分の成長が感じられないし、成長したいことでも無いし、自分の夢に近づくことでもないし。

さて、会社って、組織って、紙の上に定款なるものを書いて、公証役場や法務局に提出して、できあがる空想の産物。みなが”そこにある”って暗黙の合意をしてくれるから存在しえる。事務所を賃貸などして、人を集めて、紙の上でまたまた計算書つくって、公告する。ひとが変わっても、場所が変わっても、やることが変わっても、同じ会社というモノ。存在なんてしていないけど、XXX株式会社、ってみんなが思ってくれるから、存在する。

その会社、組織っていう無形は、その売上、利益を上げようとする。成長させて、XX利益率やらXX成長率などで”割算数値”を上げようとする。そして、終わりなき成長が求められる。

ここで、ふと考えてみて。人の想像の産物で、存在しているようでしていない無形の”会社”なるものを成長させるって、どういうことか。わかるようでわからない。いったい、何を成長させたら、売上やら利益やらXX率があがるのか?これらの数値はあくまで結果です。これらを上げるには何をより良くしたらいいのか?

ボクは思うのですが、当たり前かもしれませんし、そんなことわかっているよ、かもしれませんが、それはボクたち、人、しかない、ですよね。だって、人が営んでいるんだもの。それ以外は意志、思考がないもの。。。AIになる?いえ、AIを導入するかも、そのメリットを学び、将来を予測するのも、それを活かして何をしたいか、を考えるのは人。

単純作業が苦手なひとも、黙々と一つのことをより改善しながら続けられるのが得意なひとも、ゼロから何かを思考するのが好きなひとも、仲間のモチベーションを高めるのが上手い人も、みなが、いろんな個性が、今より、成長する、ことしか答えはないですよね。

より早くできるようになる、より正確にできるようになる、新しいことができるようになる。新しいことを想像できる、生み出せる、新しい知識を知り、知恵を勉強して社内の仕組みを改善する、とか。いろんな成長。

こんな一人一人の個々人の成長と、そして、人と人の関係性が生む成長。

関係性が生む成長とは、単純には、仲間でチームでやると効率や正確性が増したり、新しいアイデアがでてきたり。連携・シナジー。1+1=3みたいな話。

1. 人それぞれの個々人の成長、と、
2. 関係性の成長、で
3. 会社の数字が成長する

人が成長するから、結果として会社が成長する。なお、人の数を単純に増やしたら、売上は上がるかもしれないが、効率性があがるとか、XX率が上がるかは別の話。人の成長が必須。

そもそも、成長もできないのに、自分の夢へ近づく道でもないのに、その職場に属する本質的な意義はない、と思う。ま、お金って声もあるだろうけど、それはしょうがないからそう言っているだけ、ですものね。「成長できるよ。夢は何? でも、わが社はこういうアプローチで成長をうながすよ」が明確だと、わかりやすいですね。参加する/しないの判断になります。

冒頭の本で紹介される「混乱を意図的に生み出している会社」は、自分達のこだわりだろうが、「混乱を生む」というアプローチで、人を育てたい・成長させたい、と考えている。

本のタイトル「社員の成長を志向する組織」にもありますように、「人を育てること・人が成長すること」が、企業の成長の源泉であり、”それ以外は無い”、と考えいる中での、「混乱アプローチ」。

例えば:何かができるようになったら、継続させずにすぐに次の新しいことを挑戦してもらう。空いたポストに別のひとがつき、その人もまた新しいことに挑戦する。一人でほったらかすだけでなく、みなでサポートする。人はどんどん新しいことが出来るようになるし、より高度にできるようになるし、自信もつく。自信がつけば、その会社は辞めるかもしれないが、自らの個人的な挑戦へも踏み出せる。その評判で育ちたい・成長したい・自信をつけたい人が集まる会社になる。

ありえない話ではないですね。

ただ、混乱に放り込んで終わり、ではなく、支えることが大切。見守り、いざという時に助け、諦めないでも大丈夫な状況にしてあげる。「Up or Out」のようなくだらない前近代的思想ではない。「Self Up or Together UP」だ!

企業の成長は、の成長以外に方法はない。その人の成長方法はいろんなアプローチがある。自分たちの会社それぞれのポリシー、自分たちらしく、ひとを、社員を、仲間を育てていく。ブランディングでもありますね。

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