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悩む選択 v2-79:脳は視覚に大きく影響される。時に目を閉じよう vs 見る・視る・観る

今日の悩み:
A.人は視覚に強く左右される。ときに目を閉じ、聴覚や他の五感、第六感も研ぎ澄まそう。

B.いやいや目を見開いて、モノゴトを見る・視る・観るで、俯瞰的から細部まで。「群盲象を評す」にならないよう多角的にじっくり観察しよう。

って、別にAとBが二律背反な二者択一の話ではないけど、今日の会議中にふと思ったことがあり。目を使える方ばかりではなくて、その方への配慮が無いとも言えますが、そういうつもりではない、というご理解で。

今日は取締役会。自分の話は終え、他人の話を聞いていた。うーん、何を言っているのかわかるようでわからない。
経営的な用語、ポジティブな単語が使われているが、うわべだけで何を言っているかわからない。が、その発言をうけた別の取締役が、確かにその通りですね、なんて、これまた表層的な相づちをして、さらに話を膨らますが、関連性が無い。で、また、その膨らまされた話について、どう思うかを問われて、意見が述べられはじめた。

で、ボクは目をつぶったのです。眠いからではなくて、ZOOMの画面を見ていると、色んな参加者の顔が写り、相づちしているひともいれば、マスク付けていてよく分らないけど、真剣そうな目に見えるひとも。そんなひとがほとんど。いろんな真剣な顔と、うなづく絵面と、その顔の背景にも一定の”ちゃんとした”感があり、そんな視覚情報で頭が発言の内容だけに集中できない。

で、目をつぶったら、わかりました。何を言っているか。で、本当にわからないことがわかりました。

で、後からその発言者に(仲良しなので)、あれ、意味不明だったね、と伝えたら、「ですよね。」って。「自分でも突然振られて答えないわけにはいかず、でも思考もままならぬまま、なんだか話していました。表層的で意味不明でしたでしょ。ま、何かを決断する内容でもないし、今日は良い天気ですね程度の雑談レベルですよね。議事録にも載らない程度ですからご勘弁を。」とのこと。「そういうときは、思考しきれておらず、何か意味ある発言はできないです。」でイイと思うよとアドバイス。そっちの方が知性があるもの。

で、ボクの脳は、参加者の顔(演技?)に、視覚に惑わされていた。

一方で、昔、とんねるずの食わず嫌い王選手権で、目を閉じて、TVの音だけを聞いていたら、何が苦手な食べ物かわかるのではないか、という話にオフィスでなった。で、検証することに。翌日、もちろん、ウソか本当かはわからないが、ボクと確かもう2人の社員は、目をつぶったら声の変化に気づき、何が苦手なメニューかを対戦していた両方とも当てることができた。少なくともボクは本当にわかった(気がした)。

演技に視覚が惑わされていた。

一方で、飲料のブラインドテストで、例えば、コーラとペプシとか、3つ以上を飲み比べるとどれがどれかわからなくなる、と飲料メーカーの方が言っていた。コーラとペプシだけならどっちがどっちか当てられるけど、もう一つ増えるとダメ。混乱するらしいです。目を閉じて飲み物を飲むと本当、なんだかわからないらしいです。白ワインと赤ワインですら、わからない。

オフィスで試したところ、ボクは、白ワイン、赤ワインも、寿司のネタも、果物も正しく当てられなかった。。。

視覚が無いと味覚がわからない。

またまたその一方で、ニューロマーケティングの話。どの本か忘れたのだけど、高級ワインを飲んでもらったときの脳波を測定すると、これはシャトーマルゴーですよ、なのか、ロマネコンティですよ、なのか超超高級ワインですよ、って説明して飲んでもらったら、嬉しいだか、美味しいだかの、脳波のパターンが強くでた、という話。普通のワインを飲んでもらった場合とは明らかに異なる脳波の反応。でも、そのマルゴーだかロマネコンティだかもウソで、単なる普通のワイン、というオチ。

耳から入った意味で味覚は騙される。意味で脳は騙される。

人間ってテキトーかしらね。単純かしらね。

五感は相互に騙し合う?でも、一方で支え合う、とも言えますね。疑問を感じたら、目を閉じてみる。あるいは逆に、疑問を感じたら目を開けてみる。

見ると言っても、視るも、観るも。見視観(ケンシカン)で対応。「群盲象を評す」に陥らないように色んな角度からも。第六感・感性も働かせて。

マーケティングとか、プロダクトデザインとか、建築とか、物作りとか、商品の配置・棚割とか、外装・内装、料理の器とか盛り付け、デコレーション、梱包とか。なんでも見た目、音、さわり心地、におい、味、文字理解のスムーズさ、重要ですね。

BGMを変えたら売上が伸びたという食品スーパーの話もよく読みます。食品にあてるライトの色を調整したら売上が伸びたという食品スーパーの話も。漢字からカタカナに学校名を変えたら応募学生が増えた、なんて話も。お菓子や飲料のパッケージを変えて売上が増えた、減ったという話も。もちろんその他の要因を詳細に認識していないので、本当にそれだけの理由だったのかは、わかりませんが。。。

B2Cでの、消費者を知る活動、終わりがないです。

消費者という全体に傾向はありますが、傾向が時代の要請で変わります。世代で変化が出てきます。個人も経験により変化します。もちろん日々、感情は変わります。先週のマーケティング調査での自分の回答が今日は違う、ありえます。傾向はありますが、いつも同じではありません。本音を隠したい本音もありますから。

あれ、人間って単純どころか、深く・複雑ですね。


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