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悩む選択 v2-9:人生は自分のために生きる? 大切な人や周囲のため?

ボクともぐらさん。職場で出会った仲間。「やさしいひとになり、そう有り続け、やさしいリーダーになり、組織をやさしさで強くする」、という夢を共通に持つ。「ぼくモグラキツネ馬」というやさしさの強さを謳う絵本をきっかけに、互いの共通の夢を知り、心の強さを訓練しやさしいリーダーになろうね、と約束。心の強さの学びとして、職場・人生で直面する悩ましい「どっちを選択する?問題」についてアレコレ徒然草しているこの頃。

今日の悩み:

A.人生は、当然、自分のために生きるもの。利己主義と批判されようと、周りを使って自分が幸せになるようにする。一度切りの自分の人生だ。

B.人生は大切な人(家族、恋人、友人、仲間など)や周囲のために生きるんだ。一人では生きてていけないのだから。

最近お亡くなりになった稲盛和夫さんの本を読みますと「利他主義」という言葉が繰り返されます。「利他の思いからなしたことは、いずれよき出来事となって、わが身に返ってくる」。「利他という土台の上にこそ、成功という家が建つ」とか。「利」は「信」の後から付いてくる、利他主義だから企業は成功する、ということですね。

「天国と地獄」の寓話もビジネス書では良く目にします。両腕に長いフォークとナイフを結び付けられて、同じ状況のみなと一緒に食卓に並ぶごちそうを食べようとします。

地獄では血みどろです。自分で自分の分を我先に食べようとします。長いフォークとナイフなので自分の口には運べないです。食事は食べられないし、フォークとナイフで自分は傷つくし、他者も傷つける、です。周囲で争いに転じて、血みどろです。もちろん誰もごちそうを食べれません。それにもはや血の味になってますね。。。ごちそう、さようならーです。

一方、天国では皆の笑顔が広がっています。自分が切ってフォークに刺したごちそうを、目の前の誰かやフォークがちょうど届く誰かに食べさせます。みなで協力して互いに食べさせます。自分も誰かに食べさせてもらいます。おいしいごちそうを皆が協力して食べあえて、お腹いっぱいで、笑顔で、幸せです。あ、飲み物はどうするの、味付け変えたい時どうするの、口を拭きたい時はどうするの、なんてツッコミはダメですよ。

自分の為だけに生きると、支えてくれる、助けてくれるのは自分だけ。周囲のために生きていると、何かの時に助けてくれる、支えてくれるひとは無限です。

特にボクの心に残っているユニークな視点・表現で、大いなる気付きになった考え方があります。以下2つです。”利他主義でいよう、仲間のために、大切なひとのため、周囲のために生きよう”というメッセージを、ユニークながら、確かに!という切り口で説明している、と思うのです。

1.メンターの先輩からプレゼントされた「無敵の経営(北川 八郎 著、サンマーク出版)」から:

「人生でも会社でも、10%の損を織り込み済みで「少し損する生き方」を取り入れてみてください」。「投げる矢が多い人は、返ってくる矢も多く、迷いと苦しみが増していきます。いろいろな意味で「少し損をすること」を覚えると、対立と競争から抜け出し、生きていくことが楽になります」。

イイですね。「少し損して生きる」。良い言葉です。それぐらいがハッピーと思えると、自分から、ある意味、お人好しになって、大切なひとや仲間、周囲、社会のために行動でき、助けられますね。それが続くと素直にハッピーになりそうです。

2.ならびに、「ビジョナリー・カンパニーZERO(ジム・コリンズ、ビル・ラジアー 著、日経BP)」から: あ、小耳に挟んだのですが、この本、日本を代表する一流企業での推薦図書になっているらしいです。

共著のジムと師匠のビルとの会話です。「人生は~人間関係を構築するプロセス~。すばらしい人生をもたらすのは人間関係だけだ」。「すばらしい人間関係を見分ける方法は ~ 2人に『この関係でどちらのほうが得をしているか』と聞いて、両方が『自分』と答えるかどうかだ」。ちょっと利己的なように思いますが、そうではないとジムは続けます。「そんなことはない。それぞれが多くを与え合うので、どちらも豊かになった気がするんだ。~ 両方が何かを「得る」ためではなく、与えるために、その関係に力を注ぐ~。」

つまり、自分側からたくさん与えたならば、それだけで自分が「得した」と思おう、ということです。あれれ?普通は逆ですよね。TAKE(自分が受け取る)をたくさんできて、”やった!得した!”と思いますね。GIVEばかりして何も自分が受け取らずに”やった!得した!”とはならないですね、普通は。

でも、ビル・ラジアーは普通とは逆を伝えてくれます。GIVEすることだけで「得した」と思おう、ということなのです。「GIVEしたら回り回ってTAKEが後から必ず戻ってくるものだよ!」なんてありがちな単純な思考ではないですね。GIVEだけで完結です。発想の転換というのか、パラダイムシフトというのか、ボクの中では素敵のステキな気づきです。

こんな風に、大切なひと、他者のためにがんばれることが自分の幸せとなるような性格、人格、心のあり方になりたいですね。ボクともぐらさんの目指すやさしいリーダーの姿です。

ということで、最初に戻りますと、ボクは B.で総論賛成です。無人島にいるわけじゃないのだから、大切なひと、周囲のため、社会のために生きるべき、だと思います。

が、難題が2つあると思うのです。

1.
普通のひと、というか、ボクもですが、自分が幸せじゃない状態で、他者のために生きるチカラが、時に起きないのです。
自分で自分にやさしい声をかけて、自分を大切にする。どうにか幸せだと思いたい。ひとりで生きていけないのは「幼児性」の現れとも言われるが、まぁ、そうなんだけど、がんばって独りで強く生きていくけど、大人だから。。。でも。。。

でもね、って時がある。一人だとやっぱり限界。大切なひと、好きなひとに、幸せをちょっとは、GIVEしてもらって、TAKEしたい。これは正直なところ。自分が大切なひとや周囲のために生きたいのだけど、そのためにまずは自分がハッピーになる必要があって、自分のことを思ってくれるひとのチカラが必要なことがあります。でも、誰でも良い訳ではないですね。

だから、思うんです。「まずとっても大好きになるひとがいる/を見つける」。そして「その大好きなひとが自分を好きでいてくれて・支えてくれる」を作る必要が有ると思うのです。まずは1人の大好きな・大切なひとに尽くすのです。これなら、1人だし、大好きだから、できそうですものね。まずはそこから。そして愛されていることをわかると幸せになり、他の大切な周囲に目を向けららる。

2.
それと、特に重要なのが、周囲のために生きればイイという単純な話ではなく、大切なひとや周囲に適切に貢献できる”チカラ”が必要、ということ。不要な考え、間違った考えで、他者のために生きても、他者にGIVEしても、しょうがないですものね。「知恵」と「知識」と「言葉選び」と「伝え方」。
相手のことを心から思い、悩みをちょっとでも解消でき、前向きにし、行動を促し、相手と他者との関係を円滑に・建設的にできる、そんな気づきを与えられる。「知恵」と「知識」と「言葉えらび」と「伝え方」のチカラが必要です。

だから、1.の誰かひとりを自分から愛し出すとの同じく、まずは、自分で自分のチカラをつけないと。そのためのA.はありかも。本当の利他主義になれるチカラをつけるために、一瞬は、今は、利己主義的かもしれないが、まずは自分だけを見つめ、利己的な時間・期間があっても、自己の力をつける。こういう順番・こういう時があっても良いかな、と思います。

無人島にいないのですから、人生はどう考えてもBだとボクは思うのです。ただ、単純にBだけとは思えず、A要素も必要そうです。繰り返すのですが、将来のBを見据えて、真の相手思いのBができるチカラを得るために、”今”は自分中心にあえて固執し、自分を成長させる。こういう意味での自分ばかりに目を向ける、は有りかなと思うの。ちょっとしたA要素ですね。

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