ボクともぐらと 96_やさしいリーダーはダメ?”非情・残酷”であるべき?
ボクともぐらさんは会社の同僚。同じ夢、やさしいひとになり、そうあり続け、やさしいリーダーになり、会社をやさしさで強くする、を偶然に持つ。2人が共感していた「ぼくモグラキツネ馬」という絵本の話から発展し、いろいろ語り合う。この夢の実現を2人の相互の約束に転換し、日々、学び・気づきを残そうと始まった徒然草。
稲盛和夫氏の記事を読んだ。私も本棚を眺めたら稲盛氏の本が5冊(だけ?ですね。たくさんたくさん出版されていますから)。勉強させてもらいました。
同僚のアイム君がボクの信念「リーダーはやさしくあるべき」に疑問を呈しつつ、この記事を見てみて、と言ってきた。「ボクさん、おはようございます。そういえば、知ってますか。この記事読みましたか。」とボクのデスクに来て。あ、ところで、ボクを支えてくれていた同僚のもぐらさんは転職でもうオフィスにいない。だから、いつもの掛け声の「のっくのっく」は無い・・・。ここに存在しないことが寂しいなあ。。。
で、話を戻して:
その記事は日経ビジネスで、過去の同雑誌の特集記事からの引用。
「「生きるためには、やさしさも要るけれど、残酷な面も要る。もし信念にまで高まった大義名分がなければ、とても生きていけないでしょう。さいなまれてしまってね。例えば『お前は首だ』と言うとしたら、それは相手にとっては大変非情なことです。しかしそれより大切な大義名分が自分にあって信念にまでなっていれば、非情さも勇気を持って乗り越えられるのです」(99年12月19日号)」、とのことです。
「ボクさん、やさしさだけじゃダメみたいですよ。リーダーは・・・。」とアイム君。
この引用は、生きるためにはやさしさが必要だけど、経営にはどうなの?少なくともやさしさだけではダメね、残酷・非情が必要、ということか。ま、一般的に、経営関係の書物では、経営者は非情であれ、って普通によくありますね。良く目にします。
でも、稲盛氏の別の書にはこうあります:「できない人だけれども、その人の気持がどうなのか、ということを最初に考えました。その人が真面目で誠実で、何とか会社のために一生懸命働こうというふうに思っているならば、その人を大事にしていこうと思いました。」(「こうして会社を強くする」(PHPビジネス新書))
また、”京セラフィロソフィ”では「大家族主義で経営する」とか、「真面目に一生懸命仕事に打ち込む」を大切にすると謳っています。それと「実力主義に徹する」とあり、年功序列、経歴は基準としない、実力主義だ!とのことなのですが、これは「組織の長」に対しての人間性(尊敬、信頼、みんなのためを想う)を含めて実力主義で、つまり、人間性を重視し、上から下まで、誰も彼もが、結果の実力主義とは言っていないのです(「京セラフィロソフィ」(サンマーク出版))
つまり、真面目、誠実、一生懸命を大切にし、家族的に社員を想い、組織の長になるような人は人間性も含めた実力がないとダメと言っているのです。
だから、そう考えると、この『お前は首だ』に至るのは相当なこと、ですね。真面目も誠実も一生懸命も部下想いも利他主義も公明正大も無いなら、そしてそれが繰り返されるなら『首』は非情ではない、当然ですね。
だから、メインメッセージは、「残酷であれ」ではなくて、真面目・誠実・一生懸命であれ、部下想いであれ、利他主義・公明正大であれ、そして、”善なる動機をも”て・”正しきを貫”け・”美しき心根を育て”ろ(全て稲盛氏の言葉)、であり、これらに基づいて判断しろ、ということですね(「心。人生を意のままにする力」(サンマーク出版))。まさに、ボクともぐらさんの目指す「やさしいリーダー」の姿です。
なので、勝手にボク的には稲盛氏の考えを「やさしさ」と総括できると思っています。この『お前は首だ』も残酷でも非情でもなく、「やさしさ」と思います。
ひとそれぞれ、どういう言葉を使いたいか、かな、と思います。伝える相手が理解・納得し、今後の思考行動に変化を起こしてもらうために。相手に変化を及ぼせて初めて言葉はチカラを持ちます。そのために、今使うべき言葉はどれかを都度考え、臨機応変・取捨選択する主義のひともいれば、自分の”言葉”を繰り返し、繰り返し使い続ける主義もいますね。
「残酷」という言葉も適切なのでしょうが、でも、『首』にするのは、正当な理由が相互にあれば「やさしさ」です。先の記事は「大切な大義名分が自分にあって信念になっている」ことの大切さを際立たせるために「残酷」という言葉を使われたのだと思います。だよ、アイム君。だから、ボクは引き続き「やさしいリーダー」に固執し、この言葉を使い続け、そうなるよう目指し続けますー。「残酷」にはならないですー。
なお、辞めるべきひと、ってもちろんいます。この会社にいても、ビジョンやフィロソフィに賛同できない、成長できない(しようとしない)、夢がここでは見つけられない、よーしやるぞ!と言う前向き感情にならない、のであれば、そして何度もコミュニケーションして互いに解決を探ったのにダメならば、所属する意味は無い。辞めた方がよいですね。
特定のリーダーシップのもとで、そのひとのビジョンのもとで、誰もがわくわく・楽しく・かんばれ、あるべきフォローアーになれるわけではありません。しょうがないですね。
「やさしいリーダー」の心は・精神は「強い」のです。強さがあるからやさしくなれるのです。そう思うのです。だから、なぁーなぁーにせず、逃げず、後回しにせず、他人に任せず、ウソのコミニュケーションをせず、議論を回避し穏便に済ませようと上辺の言葉だけを巧みに使うはせず、素直な気持ちをストレートに語り、相手のことを心から想い辞めることを進める。相互はっぴーですね。で、より良い転職先に行けることを願います(お手伝いします)ー。
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