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うたかたの恋ポスター論


私は〝うたかたの恋〟にずっと踊らされ続けている。

まず、うたかたの恋の演目発表された時に大騒ぎしました。次に先行画像発表された時に更に大騒ぎしました。そして異例な程に長い間ずーっと待たされ続けたポスター。


ようやく突然世に放出された!!!

踊るどころではない!!!

飢えた身体に沁み入るかのようにポスターの熱情は全身に行き渡り迸る。何故だ?ただのポスターではないか!今までだっていくつものポスターと出会ってきたではないか!

しかし…これはただのポスターという概念では収まらないぞ。謎の激しい熱い想い。

だってさ…このポスターが全てを語ってるんだもの。

これを見たら、うたかたの恋が3秒…いや…1.5秒くらいで完結しちゃうんだよ。

ポスターというものは本来は広告であり公共の場に貼り出し多くの人々に興味を持たせて劇場に足を運ばせるためのものであり、

〝ジャーン!〟て効果音が響きそうな被写体がイメージにあるのが普通なのに今回は違うんだよ。

言うならばプログラムの中身に載せるべき写真がポスターになってるわけですよ。


ネタバラし。私たち死ぬんです。って死を前面的アピールしている。それがあまりにも美しくて幸せそうでそこにある闇がかき消されて天国と地獄の狭間に2人で存在している様が

全て答えなんですけど、その答えを観に行きたいと思わせるポスター。


私、こんなことを言ったら多くの敵を作ると思うのですが、ロ◯ジュ◯、◯家に◯ぐ◯、などの悲劇ミュージカルがちょっと苦手なのです…

私たち死にます!!!!!みたいな。〝!!!〟要らないんです。死にゆくことに激しい演出とか、死ぬ理由みたいなものが要らないのです。

うたかたの恋は見つめ合っただけで死を匂わせるような演出も好きです。二人だけが死ぬことを知っていて死に向かって幸せそうに吸い込まれていくその様が本当の〝死〟のイメージに限りなく近い。だからある種この御時世にこんな作品やって良いのか?!と思ってしまうこともある。

それを…柚香さんと星風さんの二人が中心となったら恐ろしいばかりの退廃的な世界が出来上がり二人の瞳には互いの姿しか映らず、

2人だけの世界になる。


あの2人を2人きりにしたら怖いんだって…

数多の観客を無にする力を持っている。

もう既に私の脳内では美しく青きドナウが流れ2人がワルツを踊っている。

死んだマリーを抱きしめこれから死にゆくルドルフのあの

マリーは誰にも渡さない

という野性的な…狼のようなあの眼差し…

全部が刺さる。ポスターだけでグサグサ刺さってる…。実物見たらどうなってしまうのだろう…。

とにかく怖い!!!


えっと…一言申すならひとこちゃんも切手に入れて欲しかったです(ダジャレ)(本気)

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