ディズニーのチケットでなぜみんな怒るのか。平等と公正について。

テン↑テン↓テェェン

まもなく順番になります(1分以上経過)

これで何度目だろう、この画面をみるのは。デジャヴュか?タイムリープか?

時をかける少女か?まどかマギカか?シュタインズゲートなのか?

違う。これは現実だ。
順番になった時に鳴る音にびっくりしたのも一回や二回ではない。

イベントワクワク割というタコピーがつけそうな名前の国策が始まり、それに振り回される民間企業と民間企業の尻尾のあたりに捕まって同じように振り回される私たち、消費者。

これはリアルだ。だって、スマホに張り付いて「ご案内まであと30分」と表示されたのに実際は2時間近く時間が経ってるなんて。

小学生の時、0.9!0.8!0.7!…ってカウントダウンしてたのを思い出しました…

夢だったなら、こんなことありえないと一蹴して目が覚めて、終わり。なんでこんなこと……と悩む自分。間違いない。現実だ。

今度こそ、やり遂げてやる。

シュミレーションは完璧だ。

次の画面でどこをどうタップするか、クレカのパスワード、全て瞬時に入力できる。


ヨシ。画面が遷移したぞ。

順調だ。最後まで……イケる。イケるぞ!!


あれ…。

なんかローディング長くない……?


画面と同じくらい頭の中は真っ白

あれれ…。なんかドキドキしてきたな。




見てるだけで胃にくる

ッッッッッッ!!!!!!!!!





こっちの方が胃にきますか?


ッッッッッッ!!!!!!!!!

舞浜へ向かってスマホを放り投げた午後10時。
スマホは海底2万マイルの藻屑となった…。


新しいスマホでTwitterをみていたらディズニーのイベントワクワク割について批判コメントを見つけ、わかる〜〜となったので、いくつか紹介してみます。

う〜ん、大変興味深い。

わたしも同じくイライラした身としてとても共感できるものの、どうしてこんなにイライラしてしまうのかという感情の仕組みに興味がわきました。


ということでちょっと考えてみようと思います。

みんなのイライラポイントを整理するとこんな感じです。

  1. 先にチケットを買っていたのにまだチケットを買っていない人たちと同じ争奪戦をやらないといけないの?

  2. 空いてるんだったら値段高くても許容できるけど、値段安いチケット買う人が出てきたら自分は高いチケットなのに低いチケットで入園してる人がいるのが許せない

  3. チケット変更できる・できない以前に、チケットサイトは混んでいるため繋がりにくい

  4. 銀行みたいな名前の某テーマパークは返金対応してるんだからしてくれ

こういった感情がごちゃまぜになったものがみなさんのツイートから伝わってきます。


わたしが大きく共感したものがあったのでそれについて書こうと思います。
それがこちら。

1.先にチケットを買っていたのにまだチケットを買っていない人たちと同じ争奪戦をやらないといけないの?


いやぁ、ほんとにそう。

そうなんですよね…。


でも、なんでこんなことになったのか色々考えてみたわけです。

先に買っていた人から割引を適用していくような運用にしてくれればみんな何も文句は無かった。

ただ、ですね、想像してみたら気づきがありました。
先にチケット買っていた人を優先して安くした場合、どうなると思いますか?

どうもディズニーを訪れる人の数に大きな影響は与えなさそうじゃないかと気づきました。

どういうことか説明します。

元々訪れる予定だった人たちから先に割引を適用して、余った分をイベント割として販売するとします(わたしたちの願望通り)。
ディズニーへ入園できる人数には限りがありますから、用意していた分より少なくなったチケットの枠を争うことになります。
そうなった状態で、わざわざ買いたい人がどれくらいいるのでしょうか?

それに加えて、先にチケットを買った人を優先してチケットを安くするというのは、国が「ディズニー大好き(で計画的)な人たち」へただお金をあげるという構図になってしまいます。
したがって、お金を使おう!せっかくならディズニーに行こう!とみんなを思わせるような経済効果は小さくなるでしょう。

これらの理由で、元々買っていた人たちとは別でイベント割のチケット枠を作る必要があったわけです。

なんとなく、整理ができてきました。



そもそも、なぜわれわれは不満に感じたのでしょうか?
チケットを先に買ったのだから買っていない人たちよりは優遇されるべきだ、という理屈はどこからきたのでしょうか?

わたしたちは先に買った人には先に、後から買った人には後で、割引を適用してほしいと思っていました。



今回の対応では、既にチケットを買った人、買っていない人、どちらにも同じタイミングで同じ方法でイベント割を購入することが可能でした。また、購入できたイベント割チケットは前者と後者の区別なく使用することができます。

つまり、機会は平等に与えられていましたし、そうして得られる結果も平等でした。


全てが平等であるのに何がイライラの原因なのでしょう。


あれ?平等なのはいいこと……ですよね??



わたしはキーワードは公平さ、だと思います。
公平さとは、物事が偏らず判断などがされることやその程度のことです。


わかりにくいので、次の画像をご覧ください。
平等と比較するとこうなります。


Twitter @NAKAMURAMUTSUO 様より


公平さを求めるならば、先に買った人は先にに、イベント割チケットを購入できるというのが"正しい"のかもしれません。

しかし、先程述べたように、それではこの国の経済支援としての機能は果たせません。本末転倒です。



われわれは公平さを求め、平等さに気づかず、ワクワク割がイライラ割になったわけです。



こう見ていくと、今回のディズニーの対応はそこまで悪くない方法だったのではないかとわたしには思えてきました。平等を貫いていますし、イベント割によって入園者数も増えているようですからね。


うるせ〜!まだイライラする!!という方は今回挙げたイライラポイントを解消するおまけが下に続きますのでそちらもお付き合いいただければと思います。

さて、わたしのイライラは落ち着いてきたので、またチケットの待ち列に並ぼうと思います。

スマホがいくらあっても足りません。


ディズニーイベント割でイライラすることについて考察【おまけ】|ism #note


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