言わずもガーナ_37_無理だってリーダー②
前回のあらすじ。
上司の失踪を機に禁術・多重影分身を習得したぼくは、ひとり中忍試験(教頭との面談)に挑む。
冷たく突き放されるぼく。
次々に減っていく同僚。
ガーナの子どもたちにE-ラーニングを届けるため、先生たちとの撮影交渉が迫る。
お願い、死なないで城之内!
次回「城之内死す」
デュエルスタンバイ!
先生たちへ撮影依頼と交渉
同僚からの情報によると、学校の先生方は補講や個別指導で副収入を得ているため、なかなか授業を撮影させてもらえないとのこと。
ちなみにこれまでは、先生に毎回Teamsを起動してもらって、自分たちの授業を録画してもらうことをお願いしていたそう。
うーん・・・・・・。
教員たちの壁がどれほど厚いものか、よく分からん。
同僚たちを信頼していないわけではないが、自分でも話を聞いてみることにする。
ぼく「つかぬことをお伺いしますけれどもね」
先生「何かね」
ぼく「授業を撮影させてほしいんですけどもね」
先生「いいよ」
ぼく「いいのかよ」
お願いしてみると、意外と撮影OKを出してくれる先生も多かった。
これまでの同僚たちの頼み方が悪かったのかもしれないし、授業前に自分たちでTeamsを立ち上げて録画するという手間が嫌われていたのかもしれない。
今回はITチームが教室でカメラを回すので、普通に授業をするだけでいいと伝えたのが功を奏したのか。
あるいはぼくが絶世の美少女だからかもしれない。
ぼく「ぼくが美少女だからOKしてくれたんですか?」
先生「お前は30代独身男性だろうが」
ぼく「ブログ読者は騙せたかもしれないでしょうよ」
先生「その嘘に何の意味があるんだ・・・?」
もちろんOKが出ないことも、撮影するならお金を払えと言われることもあった。
こちらとしても申し訳ないと思うが、現状では撮影料などを支弁するだけの予算がない。
本来はきちんと対価を払うかわりにクオリティの高い授業映像を提供してほしいけれど、今はできることからやっていこう。
授業スライドを作らされる
この学校の先生たちはほとんどがチョーク&トーク(スライド資料などを使わない)方式の授業をしている。
プロジェクターの数が十分ないのでそれも当たり前なのだが、理想としてはPowerPointとかでかっこいい資料を作りたい人も多いらしい。
せっかく撮影されるなら、と見栄を張る先生もいらした。
先生「次は人体に関する授業なので、スライド資料を作りたい」
ぼく「すばらしいじゃないですか」
先生「だからぼく君が作ってくれ」
ぼく「影分身は増やしたぶんだけチャクラ消費するから、イヤだってばよ」
タイピングができない、PowerPointが使えない、と嘆く先生のためにスライド資料を作ってあげる。
以前もITチームの同僚が操作サポートしてくれたと言われ、ぼくも断りづらくなってしまった。
先生「まずright atriumから流れ込んだ血液がright ventricleを経由して肺でoxygenateされて・・・」
ぼく「なるほど、完璧に理解した」
医療系のバックグラウンドを持っていれば常識的な語彙なんだろうが、素人のぼくに右心房だの右心室だの言われても分からん。
NOW RECORDING!
というような紆余曲折を経て、ようやく授業撮影までこぎつけた。
詳細については後日の記事に回すけど、同僚も先生もぼくもよくがんばったと思う。
職場にプレステを持ち込んでウイイレに興じていた同僚たちが、交渉ごとや撮影準備に動いてくれたことに感動と感謝を覚えもした。
いやこれは不良がたまに学校来ると褒められるやつか?
おまけ:不良が犬を拾ったりすると評価されるやつ↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?