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無限の負、そんな夜

理由なんて分からない、強いていうなら、「全部」。
どうしようもなく、いなくなってしまいたくなる夜が不定期でかつまあまあな頻度で訪れる。

別に死にたいわけじゃない。
痛いのは嫌いだし、死んでまで周りの人に迷惑をかけたくない。
いつであれ誰にも迷惑をかけずに死ぬことはできないだろう、だが今死んだらただ迷惑をかけるだけ、誰のためにも生きれていない。
けれど生きていたいわけでもない。
僕が生きていたところで誰にも大した得はないし、僕は誰にとっても必要ではない。

こういうことをいうと世の人たちは「病んでいる」という言葉で表現する、いまいちピンと来ない。
僕は昔からネガティブだし、あまり共感されないところで悩んでしまう人間でずっと変わっていない。
なので別に「病んでいる」期間にいるわけではなのだ、ずっとこうなのだ。
じゃあ何か、生まれてこの方僕は22年間以上も「病み続けている」ということなのだろうか。
うーん、やはり違う気がする、ピンと来ない。

語彙の方に少し頭の容量を割いてみたがやはりダメだ、いなくなってしまいたい、ここに戻ってくる。

今日は些細な言葉で誰かを傷つけなかっただろうか、誰かの足を引っ張らなかっただろうか、誰かのためになる行いの取りこぼしはなかっただろうか。今日の僕はこの世界で邪魔な存在ではなかっただろうか。
そんな思考が頭を巡る、何度も何度も無限に。

ヤケ酒や音楽や小説たちはそんな思考のループから救ってくれる。
けれどそれでも抜け出せない日もあって。
友人を頼りにする日だってある、けれどそれでも抜け出せない日があって。
今日はそんな日だ。
タバコの煙を吐くたびに次から次へと小さな悩みが迫ってくる。
無理矢理眠る、も通用しない。
小さな悩みたちは決して僕を逃がしてはくれない。

朝が来るのが嫌で仕方がない。
眠りにつく時、このまま目覚めなければいいのにといつも思う。
起きて、ご飯を食べて、働いて、風呂に入って、眠りにつく。
今日で終わってしまえと願いながら灰色の毎日を繰り返す。
帰る家があって、一緒に食卓を囲む家族がいて、声を掛けたら駆けつけてくれる人がいて。
この生活がとても恵まれていることは重々理解している、それでも僕の頭は悩むことをやめてはくれない。

鳥が鳴いている、空が白んできている。
死にたいわけじゃないが、生きていたくもない。
ただいなくなってしまいたい。
ああ、嫌だ。
灰色の1日がまた始まってしまう。
今日は世界の邪魔をしないで済むのだろうか。


あとがき

こんばんは、ぼく我わたしです。
生きている人たちみんな、少なからず悩むことはあるはずで。
頭を巡る悩みのせいで眠れない夜があったりもするでしょう。
どうやって抜け出しているのでしょうか、生きていくのはあまりにも難しい。

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