「その着せ替え人形は恋をする」に恋をする。
2022年冬アニメの「その着せ替え人形は恋をする」が面白いという話です。以下、「その着せ替え人形は恋をする」の3話までのネタバレを含みますので、内容を知りたくない方は回れ右をしていただければと思います。
最新話のネタバレを含んでいない理由は、「アニメはニコニコ動画で木曜日の夜に見る」というマイルールにより最新回からざっくり1週間程度遅れているからと、私の筆が遅いからです。最新回を既に視聴している人が読むと今更感があるかもしれませんし、それはそれで面白いかもしれません。
「着せ替え人形」と書いてビスクドールと読みます。内容をひとことで言えば控えめな男子とギャルギャルした女子のコスプレをテーマにしたラブコメ。「月刊少女野崎くん」や「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」などラブコメが大好きな私は毎週楽しく見ています。
今のところは、明らかに控えめな五条くんがギャルの喜多川さんに揶揄われるという喜多川さん優位な構図で展開しており、五条くんが恋に落ちるのも時間の問題のように思えます。しかしタイトルは「その着せ替え人形は恋をする」であり、どうしたって恋に落ちるのはコスプレする側の喜多川さんであることが伺えます。一体何がどうして立場が逆転するのか、めちゃくちゃ先が気になる素晴らしいタイトルです。
キービジュアルを見たときは少女漫画が原作かなと思っていましたが、調べてみたらヤングガンガン連載の青年漫画でした。うん、想像していたよりも攻めたアングルのセクシーなシーンが多いぜ。今のところ特に第2話の採寸は酷かったですね（褒め言葉）。採寸シーンを繰り返し再生してしまった人は正直に手を挙げなさい。どこの採寸シーンを繰り返したかまで聞くと性癖を垣間見ることになりそうなのでそこはやめておきます。
セクシーであろうがなかろうが、喜多川さんが魅力的なのは、彼女の性格もさることながら、作画コストの大部分が喜多川さんの表情と手先足先髪先に割かれているからだと思います。あとやっぱり服。拘りを感じます。「SSSS.DYNAZENON」もそうでした。細かい表情や仕草に拘りのある作画は信頼できる……！ このまま万策尽きずに最終話まで拘り抜いてほしいところです。
第1話は出会い、第2話は自宅押しかけ、第3話はお買い物デート。喜多川さんのあり余る行動力で結果的に順調に進展しています。第3話の中では五条くんの「綺麗」に対する信念が明かされました。彼は、心から綺麗と思ったものに対してしか「綺麗」という言葉を使えないとか。この「綺麗」というありきたりな普通の言葉をエピソードによって「特別」なものにしてしまうテクニックがお上手です。これ絶対言うやつじゃん。これ絶対喜多川さんに「綺麗」って言うやつじゃん。普通の言葉なだけに、自然と、無自覚にこぼれたりしてくれると私好みです。そして五条くんの「綺麗」が「特別」であることを喜多川さんは知っています。これは実質、告白と言ってもいいでしょう。あぁ、何だかそれで喜多川さんが恋に落ちる展開はわかりやすいですね。知らんけど。
本当にそうなるのかどうかもわからないうちに、いつ、どんなシチュエーションで五条くんが喜多川さんに「綺麗」というのか気になってきました。中盤かな。終盤かな。自分の拘りを否定せずに受け入れてくれた人が、自分の拘りの衣装を着てくれたときかなー！ どうかなー！
作画にちょっぴりドキドキしながら、2人の甘い青春をこれからも追いかけようと思います。それにしてもこの作品、出会うタイミングを誤ると性癖が歪むんじゃないかと心配になります。恋する着せ替え人形に恋しちゃった人、結構いるんじゃないですか？
余談
コスプレと直接的には無縁の私ですが、この作品を見て、出てくるお店を覗いてみたいなという欲求に駆られました。知らない世界なだけに興味ある。
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