「Guilty Kiss First LOVELIVE! ~ New Romantic Sailors ~」を終えて〜CYaRon&AZALEAはセトリで何を魅せるのか？〜

2020年2月8、9日の2日間、「LOVELIVE! SUNSHINE!! UNIT LIVE ADVENTURE 2020」の皮切りとして、武蔵野の森総合スポーツプラザにて「Guilty Kiss First LOVELIVE! ~ New Romantic Sailors ~」が開催されました。

ユニットでの公演と言えば、2018年9月から2019年3月にかけて「ラブライブ！サンシャイン!!Aqours クラブ活動 LIVE & FAN MEETING 2018 ユニット対抗全国ツアー」が開催されており、現地またはライブビューイングで全都市を楽しんだ私からすると「散々やり尽くした6曲に新曲を３曲加えただけの状態で一体どう魅せてくれるつもりなんだ？」という心境で、楽しみ半分、不安半分、過度な期待はしないようにしていました。

以下、ネタバレを含みますので「LOVELIVE! SUNSHINE!! UNIT LIVE ADVENTURE 2020」は何の情報も得ずに直接この身で体感したいんだ！ という方はここで引き返すことをお勧めします。

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セットリストはこちらです。
1. New Romantic Sailors
2. Guilty Night, Guilty Kiss!
3. Love Pulsar
4. Shadow gate to love（トロッコ）
5. Guilty!? Farewell Party （トロッコ）
6. MY舞☆TONIGHT
幕間
7. Pianoforte Monologue（トロッコ）
8. New winding road 
9. in this unstable world 
10a. Landing action Yeah!!
10b. ホップ・ステップ・ワーイ!
幕間
11. コワレヤスキ
12. Phantom Rocket Adventure
13. Guilty Eyes Fever
14. Daydream Warrior
15. スリリング・ワンウェイ
16. Jump up HIGH!!
17a. ユメ語るよりユメ歌おう
17b. 勇気はどこに君の胸に
アンコール
18. Strawberry Trapper
19. WATER BLUE NEW WORLD（トロッコ）
20. New Romantic Sailors

やりやがったな……！

10曲目と17曲目が日替わりでそれぞれ20曲。そういえばユニットverも収録されていたファンミ曲を考慮しても持ち歌の倍ちかくの曲数を詰め込んだことになります。ちょうどAqours 9人としての1stライブも20曲でした。当時は2年生でもありCYaRonでもある高海千歌役の伊波杏樹さんと渡辺曜役の斉藤朱夏さんが開幕から8曲連続で歌い続けなければならないセットリスト構成に驚いたものですが、今や途中ソロ曲を挟みつつも3人で20曲をやり遂げられる実力がついたんだなと感心しました。

新曲が楽しかったとかソロ曲が懐かしかったとかいろいろ言いたいことはありますが、トピックは何と言ってもGuilty Kiss 3人によるAqours 9人曲のカバーでしょう。

3曲目にして新曲のうち2曲を出し惜しみせず披露してしまったあたりで「おいおいこの先大丈夫か？」と不安は募るばかり。何が待っているのかまったく予見できていませんでした。

6曲目のイントロで会場に琴の音色が響き渡った時の観客のどよめきは忘れられません。私自身、それが「MY舞☆TONIGHT」であると確信するのにしばしの時間を要しました。だってやるとは思わないでしょ。黒澤姉妹いないのに。民謡を得意とする小原鞠莉役の鈴木愛奈さんがコブシを効かせた「MY舞☆TONIGHT」改め「MARI鞠莉☆TONIGHT」は同じ曲なのに全くの別物。ユニット3人のカラーに楽曲のカラー（主観）が加わった4色の光の海を眺めながら、ユニットライブの醍醐味のひとつはこれかと思った瞬間でした。

ユニット間で共通であろうファンミ曲やED曲を除くと最終的にカバーされたのは、みんな大好き「Daydream Warrior」からの「スリリング・ワンウェイ」とアンコールでの「WATER BLUE NEW WORLD」を加えた計4曲。スリワンあたりで「セットリスト考えた人はバカ（褒め言葉）だな」と思っていましたが、後のMCの「私たちが深夜テンションで考えた」という旨のトークを聴き「バカ（褒め言葉）はコイツらだった……！」と頭を抱えることになります。

Guilty Kissのカバーは「これが……！ お前らは……！ 好きなんだろ……！」と強パンチで殴られ続けているような感覚。悪い言い方をすれば隙だらけでワンパターンではありますが、Guilty Kissだからこそ映える芸当です。全員がソロアーティストデビュー済みの歌唱力オバケ集団（桜内梨子役の逢田梨香子さんは本当に化けました）というだけあって完成度は高く、特にデイドリは「あれ？ これGuilty Kissの楽曲だったかな？？ 」と勘違いしてしまうほどでした。

この枠はCYaRonやAZALEAもそれぞれ演者が考えて選曲してくるはずで、そこには本人たちが自分たちの持ち味だと思っているものがいくらか反映されているはずです。Guilty Kissは初発である分、何をカバーしてもある程度驚いてもらえるアドバンテージがありましたが、手札がチラ見えしてしまった今、彼女たちはどんなカードを切ってくるのでしょう。

アンコールの「WATER BLUE NEW WORLD」枠については何となく想像できなくもありません。Guilty Kissが歌っているときに「MIRAI TICKET」を歌うCYaRonをイメージすることは難しくありませんでした。ヨーソロー担当だっています。そんな話を仲間内にすると「AZALEAは「Brightest Melody」がいい」との意見が。異議なし！ 各ユニットがアンコールでそれぞれアニメ1期、アニメ2期、劇場版の勝負曲を歌うのは対比としてもとても美しい構成だと思います。

他の3曲はさっぱりわかりませんが、「CYaRonはギャップがウリだから」とか、「AZALEAはナンバリングセンターが2人いるから」とか、「CYaRonは会場がABCだから（いや流石にライブ未発表曲はカバーせんやろ）」とか、あれこれ考えを巡らせるのは楽しいものです。

どんな景色が見られるのか、どんな驚きを体感できるのか、Brave heartを持った彼女たちのAmazingな挑戦が今から楽しみで仕方ありません。

New Romantic Sailors

余談
3ユニットが揃うーーつまり9人が揃う追加公演「～PERFECT WORLD～」はどうするのでしょう。PERFECTだからと言って60曲やるわけにもいかないでしょうし、削ると言っても「忙しい人のためのLOVELIVE! SUNSHINE!! UNIT LIVE ADVENTURE 2020」に再編集するだけでは面白みに欠けます。9人揃っているのに9人曲カバーも少々間が抜けていますので、ここはひとつ、ユニット曲を他のユニットでカバーするというのはどうでしょう。今なら背景MVもスクスタでお手軽に作れますので、悪くない手のひとつだと思っています。あとは手堅くスペシャルゲストSaint Snowか。