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第18回放送「知らなかった体育授業のあれこれ②」をまとめてみた!👏
こんにちは🌤ボケットです!
今回は、前回の続きのラジオ動画となる「知らなかった体育授業のあれこれ②」(2020/8/1)の放送内容をまとめてみました!
体育授業において、運動動作を「技術」と「コツ」の2つに分けて考え、
「みんなで発見し、みんなで共有して、みんなでできる授業」を目指しているスッチーさん。
今回は、その実践例として鉄棒運動の「逆上がり」の授業実践を挙げてくれています💡
前回の内容を踏まえていないと、今回の内容が見えないと思いますので、
前回の記事を読んでいない方は、ぜひ、こちらをお読みくださいね↓✋
https://note.com/boketto88/n/nc99d03ee1f03
「逆上がり」と言えば、小学生の頃、誰しもが通る関門。
この関門をクリアした、クリアしないで、自信を得たり、自信を失ったりしますよね🙃
小学生にとっては、実は大きな関門となる「逆上がり」。
スッチーさんは、どのような授業実践を組んでいるのでしょうか??
⑴逆上がりの授業の導入で大切なこと🌱
みなさんは、「逆上がり」の授業の導入をどのようにしていますか??
子どもたちにとっては、学びの入口となる大切な授業の導入。
それを考える際、逆上がりの授業で、まず、大事なこととして、
「逆上がりのポイントが子どもたちに明確に発見されているか」(by スッチー)
がとても重要だそうです💡
これ、すなわち、どういうことかというと…、
逆上がりの練習に入る前に、「逆上がりのポイントって何??」が子どもたちの中に明確にあるか、ということだそうです🙂
これが前提としてなければ、目的意識のない「がむしゃらな練習」になってしまう…。
ポイントが明確になっている上で、それに応じた練習をするのが、やはり効率的ですし、
子どもたちもどこに向かって練習すればよいか「わかる」ので、練習もしやすいですよね!
このため、スッチーさんは、逆上がりの練習に入る前に、
「逆上がりの動きの全体像を子どもたちが分析する」時間が必要、
ということを仰っています☘
たしかに。まず、逆上がりのポイントの発見と共有の時間が必要ですよね!
そのため、スッチーさんは、
・逆上がりができているパターンの動画
・逆上がりができていないパターンの動画
の2つの動画を用意したそうです💡
そして、この2つの動画を比較・検討させ、「どうやら、このポイントが重要そうだ😃!」ということを子どもたちに見つけ出させたようです🎖
ここで、注目してほしいのは、スッチーさんが仰っているのは、
ポイントの提示ではなく、ポイントの発見だということです🌟
そして、それは「どうやら、それが確からしい🤔」ということです💡
これが子どもたちを逆上がりの学びの世界に惹きつける一つのコツで、
「自分たちが発見したポイントはきっと、真実に違いない!(はずだ😛)」
という原動力が、子どもたちを動かします。
あ、でも、これって、「子どもたちが思わず身を乗り出して動き出す」理科の授業を提案してくださった僕創先生の授業と考え方が似ていますよね!
※第15回放送「理科のおもしろさをどう伝えるか②」まとめはこちら↓
https://note.com/boketto88/n/n6bc860310404?magazine_key=m9abda8cfba3b
実は、あの理科の回で、スッチーさんが「理科も体育も似ている😃」という主旨の発言もされているんですが、やはり、実験や練習などの学習活動に入る前の「しかけ」ってとても重要なんですね!
まとめてみると、
・理科なら…「あれ?😶なんで😮?」と思わせる導入の工夫
・体育なら…「どうやら、このポイントが重要らしい😃」と思わせる導入の工夫
って感じになるでしょうか。
授業の「導入」って、子どもたちにとっては、学びへの入口となるものですから、やはり、大切に創っていきたいもんですね🌱
⑵逆上がりでの「技術(ポイント)」と「コツ」の共有✨
では、「逆上がり」の授業実践の話に戻ります!
スッチーさんが用意した2つの動画から、
子どもたちは、
・鉄棒を持つ持ち手は「逆手」になっている😀!
・最初に勢いをつけている😆!
・顎を締めているのでは🤔!
ということを発見したようです💡
まず、これは、逆上がりを始める際の重要なポイント3つ。
この発見をみんなで共有して、スッチーさんは授業を展開していきます💫
授業を進め、次第に逆上がりの練習過程に入ると、
子どもたちはいろんなことに気づいていきます!
例えば、
・持ち手を逆手にすると、なぜ、よいのか?
・最初に勢いをつけるのは、なぜか?
・顎をしめると、なぜ、よいのか?
そういえば、これらって、逆上がりをする上で、なぜ、重要なのでしょう??
この気づきや問いが、練習過程の中で、子どもたちの中に生まれていきます🌱
この問いが体育の授業として、とても重要ですよね!
しかも、教師が一方的に気づかせているのではなく、
自分たちが発見した「どうやら確からしい」ポイントの意味を自ら問う形での気づかせ方。
もちろん、自ら問う形だけでなく、
・練習過程における、教師の小さな発問によって気づく子もいれば、
・友達から教えられたことによって、気づく子もいるでしょうが、
子どもの中に、そういったら疑問を芽生えさせながらの体育授業🌱
楽しいだけじゃなく、子どもたちにとっては、深い授業となっているのではないでしょうか??
そうすると、子どもたちは気づき始めます。
「結果的には、足の振り上げ方が最大のポイントになるんじゃないか!?」と。
でも、どんな「足の振り上げ方」が一番いいんだろう??
そして、最終的に、子どもたちは気づきます。
「結局、腰が鉄棒に引っ付いてくるかどうかが、一番重要なんじゃない!?🏅」
その通り!結局、「逆上がり」の動作では、腰が鉄棒に引っ付くかどうかが、一番重要なんです!!💮
ここまでの一連の流れを、教師の提示ではなく、子どもたちの中に気づきや発見や疑問を生み出しながら、創っていく。これが、まさに、みんなで考える体育の授業の姿ですよね!!お見事✨
ここまで、逆上がりのポイントが明確になったら、あとは、みんなでできるようになりたい!!😆
そのために、スッチーさんは、前回の方法内容で仰っていた「コツ」の考え方を使います💡
「コツ」は前回のまとめにも書いたように、各個人の感覚とその共有です。
腰が鉄棒に引っ付くために、
・逆手にした方がやりやすい
・最初に勢いをつけたほうがやりやすい
・顎をしめた方がやりやすい
ということはわかった。
でも、それを実現させるためには、どのような「感じ」で足を振り上げればいい??
スッチーさんのクラスの中には、
・「鉄棒を巻き込んで足の着地位置をイメージしながら振り上げるとよい😃!」
・「顎が開くと、巻き付けられないよ!😯」
・「腕が伸び切っちゃうとできないよ!少し腕を曲げる感じだよ😇」
などということが出てきたそうです💡
前回の記事にも書いたように「コツ」は個人的な感覚のもの。
その個人的な感覚のものを、少しでも多く寄せ集められれば、できない子の何かしらのヒントになり、いずれ、その子にとって、参考になるものが出てくるはず🌱
そうしたら、「みんなでできる」まで、辿り着けそうですよね!!
すごい!こんな体育授業が多くの学校に広まったらいいな、と思います😌
⑶「技能」という考え方💡
このように、逆上がりの「技術(ポイント)」と「コツ」を共有することで、
「みんなでできる」まで近づくことは可能なのではないかと思います。
しかし、現実問題、
必要な授業時間数の中で辿り着けない子も出てきますよね😖
私たち教員は、ある程度標準時数というものの中で授業を進めていますし、
また、そういった制度的な問題だけでなく、
そもそも、体力的に足りてないからできない子も、やはり、中にはいます😓
ここまで「みんなでできる」を目指してきましたが、
やはり、そういった子にとっては、体育の授業は苦痛となってしまうのでしょうか…。
このことについて、スッチーさんは、
ある考え方を使って、それを保障をしていますので、ご安心ください😌
まず、そもそも、
ある運動動作を実現する際に、ベースとして必要な体力というものはやはり存在します。
スポーツ指導においては、それを担保するために、基礎トレーニングを行いますよね。
基礎トレなしでは、目指す動きに近づこうとしても、近づけなかったりしますから。
それは、逆上がりも一緒で、
逆上がりを実現させるまでに、最低限必要な腕の力やお腹の力とうものは、やはり存在します。
また、同時に、それを実現させるまでの身体の柔軟性も必要みたいです。
「じゃあ、それがない子はやはり、逆上がりができないんじゃ…」
「ポイントやコツがわかっても、できないのなら、現実問題、自己肯定感は下がっちゃうよ…」
この問題を解決すべく、スッチーさんは、
「技能」という考え方を持ち出しています💡
「技能」とは、上に挙げたような、
その運動動作を実現させるまでに必要な基礎的な体力のことです😌
やはり、そもそも「技能」がなければ、その時間中に「できる」ようになるのは難しいです。
でも、「技能」が備わっていない子にも「できた😆!」という実感を味わってほしい!!
では、「技能」が備わってない子を、その時間中にできるようにしてあげるには、どのようにしたらよいのでしょうか??
そこで、スッチーさんは「できた」の概念を変えてしまいます😳!!
スッチーさんが考える「できた」は、
補助具を使っての「できた」も「できた」!!なんです!!🌈
これは、先ほど挙げた「技能」の考え方から成り立っていてます。
「技能」がない子に、その時間中にそれを求めるのは、体育の授業としては無理。
体育の時間中に、「技能」がない子に、別メニューで基礎トレを求めるなんて、
そんなことはさすがに、どの教員もしないですよね。
だから、補助具を使って、「技能」を補ってあげる!!
そして、これでの「できた」をOKにしてあげる!!
補助具って、なんとなく、「できない子の練習器具」みたいな位置づけになってましたけど、
補助具は、読んで字のごとく、
・「技能」を「補って、その子を助ける、器具」なんですね!!☺️
そして、さらに、重要なのが、
補助具を使っての「できた」もOKなんだ!という雰囲気を学級の中に創っていくこと!!🗺
これって、とても大切なことですよね😌✨
体の発達は子ども一人ひとりによって、違って当然なんです。
速い子もいれば、遅い子も当然います。
私たち教員は、「学年」とか「評価基準」とか、
どうしても、そういうものに照らしわせて、子どもたちを見てしまう。
しかしながら、体の発達も、体の感覚も、
本来、人それぞれのものとして、認められ、大切にされるべきで、
しかも、その違いが「違って当たり前」のように周囲に共有されてるべきだと思うんです!
どうしても、競争や結果を追い求めてしまいがちになる運動指導という領域。
ですが、そうじゃない世界を、いろんな子のいる体育の授業で実現していく。
これって、理想的な体育の授業だと思いますし、
「技術」「コツ」「技能」と分けて考えて授業を組んだだけでも、
その理想的な世界の実現可能性はかなり高まってるんじゃないかと思います。
また、さらに、スッチーさんは、
「補助具を使ってできた子には、『あとこれさえあれば、自分も補助具なしでできるようになるんだ!』ということを自分でメタ認知できるようになってほしい」
とも付け加えてコメントしています🌱
「今の自分にはこれが足りないのか…。だったら、少しがんばってみて、時間中にできなくても、後ででも、できるようにがんばろっ😐✨」
このメタ認知ができるようになれば、
大抵の困難は乗り越えられる人間に育つ!!
「補助具がないと自分はできない」ではなく、
「いずれ、補助具なしでもできるようになりたい😆!!そのためには…🤔」
そういった考え方を持つ子のほうが、長期的な視点から見れば、成長し続けます🌏
このように、体育の授業を深く追究していくと、
「できた」とか「できない」とかの問題だけじゃなく、
人間社会の在り様や人の成長にとって欠かせないエッセンスまで含めて議論できるんですね🤩!!
私も、一人ひとりの違いを、一人ひとりが共有し、認め合いながら、成長し合えることができる学級や学校や社会の実現を体育の授業から始めてみたいと思いました😌✨
以上、今回はスッチーの体育シリーズ、第2回目、「知らなかった体育授業のあれこれ②」のまとめでした!
いかがだったでしょうか??
このまとめ記事を読んで、「できる」「できない」に関わらず、子どもたちの学びの視点から、広く長期的な視野や展望を持って、体育の授業をやってみたい!と感じた方がいらっしゃれば、幸いです🌱
では、また!
(2020/11/3:ボケット)
記事を見て「ラジオ動画を視聴してみたい!」と思った方は、
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放送は「10分×3回」程度が、毎週末に更新されています!
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