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オンラインでアートが買える?答えは、、、

 コロナ禍で色々なサービスのオンライン化が加速している中、

今現在、オンラインへの切り替えが恐らく無理に思える商材がある。

その一つは、アートでしょう。

 オンラン アート フラットフォームが世界の色々なところで出来てはいるが、オンラインだけでアートの購入は成り立たないと思う。

 
 タイトルである「オンラインでアートが買えるか?」と言われたら、答えは、断然「No」である。

 最初からデジタル画面上で表現されたデジタルアートやオークションなどで売られるような、既にその作品をよく知ってい、エディションで管理されている作品なら別だが。。。

 そもそも最初からアーティストがリアルな展示場での展示を前提に作品制作しているため、もっとも適切な作品の鑑賞は、リアル展示場での鑑賞になる。

 スマホやPCのデバイス画面越しでは、作品の質感、タッチなどがのっぺらぼうに見え、また発色も実物とは違うものになってしまう。美術書であれほど観たゴッホの作品を直接見るために、長時間の行列に耐えてまで観る理由がそこにある。ゴッホの青と黄色、赤の発色、うねる筆のタッチはのっぺらぼうな誌面やデバイス越しでは、堪能できない。。。間接的な鑑賞は、不完全である。

 もしも、オンラインで絵を買って、気に入らなければ、簡単に返品できる手軽なオンライン フラットフォームがあったとしても、返品が多すぎて、サービス自体が成り立たなくなるのでは。。。

(絵の単価が1万円以下のものなら可能かも知れない)

 絵を売る媒体としての答えは、今現在は、リアル展示とオンラインの平行かな? もしくは、オンラインでの絵関連の販売は、絵そのものではなく、違う何かになる。 

 筆者が、実物を肉眼で鑑賞する時の臨場感のすごさを体験した作品は、ルーブル美術館でのものであった。

 いくつかの階段を昇ったら目の前に現れた「サモトラケのニケ」。

この250cm近い美しい大理石の女神を観た時の感動とは。。

 ドレスの繊細に波打つひだの質量感、今でも風が吹いているような錯覚、頭部や左羽を失ってしまい、より神秘的に見える美しさ、、、この美しい彫刻の臨場感は、何とも表現しがたい感動だったのを今も覚えている。

 アート作品のもつ臨場感は、そのアートをもっとも輝かせる展示方法によってより強まるのも知った経験でもあった。

写真:Marie-Lan Nguyen (2007), パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2081186による




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