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やる気の出すにはまず動け!〜やる気を出すための脳のメカニズムとは〜

こんにちは、body∞infinity(@body8infinity)の益満です。

やらなきゃいけないのにやる気が出ない…
やる気スイッチという言葉がありますが、結論からいいますとやる気スイッチというものはありません。
人は行動することでやる気が出てくる生き物なのです。
しかし、すぐにやる気を出すコツはあります。
本日はやる気と脳の関係を中心に解説していきます。

やる気の脳内ネットワーク

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脳の中に線条体(図のオレンジ色の部分)という場所があります。
ここがやる気の脳内ネットワークの要です。

この線条体に向けて前頭葉と中脳がそれぞれ信号を発信しています。
線条体が信号を受け取ることでやる気が出てくるのです。

ここでもう一度図を見てみてください。
前頭葉と中脳から矢印が出ていますが、線条体から矢印は出ていません。
線条体は信号を発信することがなく、信号を受け取ることで働いているのです。
そのため、やる気は行動することでしか出てこないのです。

前頭葉は行動や思考に関わっている組織です。
そのため、線条体にむけてどんな運動や行動をどのような時に、いつ起こしているかという情報を発信しています。
このプロセスが価値と動機づけに重要な役割を果たしています。

中脳からはドーパミンという物質を放出します。
このドーパミンというのは「成功」「達成」「楽しい」「おもしろい」をした時に分泌され、報酬系のホルモンといわれています。

前頭葉からは行動や思考、中脳からは達成感などの報酬に関する情報を線条体が受け取ることでやる気を感じるのです。

そのため、待っているだけではやる気は起きません。
行動することでやる気は出てくるものなのです。

あまりにも簡単すぎるとやる気は起きない?

行動を行うことで、やる気は出てくるということを前の章で解説しました。

しかし、あまりにも簡単すぎたり、最初はやる気があったのに同じことを繰り返すことでだんだんとやる気がなくなってしまうこともあります。

それにはドーパミンの働きが関係しています。

ドーパミンは意外性に反応しやすい

中脳からドーパミンを放出するときの特徴として
予想外に嬉しい出来事があると放出量が増えるといわれています。

逆に嬉しいことがあると予想していたのに、その予想が外れて嬉しいことが起こらなかった時にはドーパミンの放出量が少なくなります。

そのため、あまりにも簡単な作業や何回も同じことを繰り返していると
ドーパミンの放出量が少なくなりやる気が起きづらくなるのです。

すぐにやる気を起こすには自分へのご褒美を

どうしてもやる気が出ない…
そんな時には自分へのご褒美を用意しましょう。

「〇〇をしたらデザートを食べよう」
などといった外的な報酬があると人はすぐにやる気を起こすことができるといわれています。
これを専門用語でいうと「外発的動機づけ」といいます。

この外発的動機づけはすぐに行動に移すことができるというメリットもありますが、デメリットももちろんあります。
このデメリットについては今後の記事で解説します。

まとめ

①やる気は行動することで出てくる
②簡単な作業や反復作業ではやる気は出づらい
③どうしてもやらなきゃいけない時は自分へのご褒美を

【参考文献】
(1)松元 健二;やる気と脳−価値と動機づけの脳機能イメージング,高次脳機能研究,2014

著者情報

益満俊宏
1988年 東京都生まれ
2012年 理学療法士免許取得。都内の病院にて脳血管障害の方のリハビリを中心に行う
2015年〜現在 神奈川県の整形外科に勤務

〈自己紹介〉
記事を読んでいただきありがとうございます!
このnoteを通して、多くの人が自分の体で自分らしい人生を送れるようになることを目的に活動しています。
私たち医療従事者が読んでいる医学論文を、一般の方にもわかりやすく解説できるよう心がけています。
生活を送るなかでのヒントになれば嬉しいです♪

〈趣味〉
スポーツ観戦(バスケを中心に)、料理

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