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大内転筋を活性化するトレーニング ~筋肉を楽しく学ぶ~

足腰が大切だ!!!
ということを聞いたことはあると思います。数年前から流行っているヒップトレーニングや美尻というフレーズを聞いたことのある方も少なくないと思います。

このヒップアップのトレーニングでは大殿筋という筋肉を目的にトレーニングを行っている事が多くあります。
もちろん、大殿筋も大切な筋です。
しかし、専門的な話をするとスクワットやヒップリフトなどの股関節の屈伸運動では、メインとなる大殿筋や腸腰筋だけでなく、補助として作用する大内転筋中殿筋などの筋トレも合わせて行ってほしいと考えています。

その中でも、今回は『大内転筋』について解説していきます。
大内転筋を活性化させると

・ランニング、ウォーキングが安定する。
・痩せやすい体になる。
・ガニ股が改善する。

というメリットがあります。

一般的なニーズとしても、美脚になりたい!!は多くあります。
この記事を読んでいる方でも、現場で殿筋のトレーニングをやっている方は多くいると思います。
そこで、メインとなる筋(殿筋)のみだけではなく、補助として関わる筋(今回は大内転筋)にも目を向けてトレーニング指導をしてみてください。
もちろん、ご自分でトレーニングをやられてる方も、この記事を読んでさらにトレーニングの奥深さやヒトの身体の奥深さを感じてもらえるとうれしいです。

1.大内転筋の解剖学と股関節について

まず、大内転筋の付着部を確認しましょう。

大内転筋のみ トリミング済み

起始:恥骨下枝・坐骨結節
停止:大腿骨粗線・大内転筋結節

ざっくり言うと恥骨~太ももの内側周辺、つまりは股関節の内側です。
意識してほしい場所は太もものの内側です。さらに大腿骨粗面は大腿骨の後面になるので、太もものの後面も意識してください。

次に、大内転筋が付着している股関節についてみていきましょう。

股関節は骨盤(寛骨)に大腿骨という足の骨がくっついた構造になっています。

骨盤と大腿骨 トリミング済み2

股関節の凄いところはたくさん動くし、安定もするというバランスの良い構造になっているところです。
安定と可動は表裏一体なので、基本的にたくさん動く関節は不安定というデメリットがあります。逆に可動域が少ない関節は安定するというメリットがあります。

股関節は開脚やY字バランスができるぐらい可動域が広い関節です。さらに安定性もあり、強靭な靭帯や多くの筋でおおわれているので、日常生活において脱臼などはほとんどありえません。
裏を返すと多くの筋があるので、現代生活の様にデスクワークが増えたり運動量が減っている場合は、全ての筋を使わなくても日常生活では支障が起こりづらいです。(むしろ、現代生活においてはしっかりと使うことが難しいという側面もあります。)

日常生活で支障が出るの多くの要因は、老化体重増加の2つです。
若い頃より10㎏以上太ったので…。歳を取って…。などなど。
この2つの要因で不調を訴える場合がほとんどです。不調が現れない場合でも機能的な側面を無視したトレーニングで股関節の筋のアンバランスが起きてしまうこともあります。

少子高齢化が進んでいる日本では20代~40代のトレーニングニーズが多くあり、先ほどの老化と体重増加はクリティカルな問題です。
さらに24時間営業のジムも増えた中で、筋トレのやり方 のみでは生き残れない時代だとも感じています。
そこで、メインとなる大きな筋のみでトレーニングをするのではなく下半身全体の機能を考えてトレーニングや生活を考えてみましょう。


2.下半身トレーニングに大内転筋がどのように関わっているか?

下半身トレーニングでは、多くの筋トレ種目で股関節の屈曲(曲げる動き)や伸展(伸ばす動き)があります。
今回は有名な種目のスクワットを例に説明していきます。

スクワットの際に、しゃがむ動きをしますがこの時に股関節の屈曲角度はハーフスクワットでも90度、フルスクワットであれば150度前後になるはずです。
先ほどの股関節の図でも分かるように骨盤は逆三角形の形をしているので、しゃがむ際に外側に荷重が分散されます。つまり、しゃがむ時に大腿骨のみを考えると外側に回るように引っ張られます。
これは屈曲の角度が深くなればなるほど構造的にこのような力が生れてしまいます。

骨盤帯 荷重線ありトリミング済み

これを抑制するのが内転筋群になります。(特に作用の強い大内転筋)
また、しゃがみこんだ位置から起き上がるときは股関節の伸展が始まりますが、大内転筋には股関節の伸展の動きもあるので必然的に大内転筋もしっかりつかう必要があります。

このようにスクワット(股関節の屈曲、伸展)の動きには大内転筋が大腿骨のポジションを安定させるために深くかかわっています。

大内転筋を活性化するとスクワットなどの下半身トレーニングでしゃがみこむ動きが安定する。さらに立ち上がる時の初動も力が入りやすいのでより効率よくスクワットなどの下半身トレーニングを行えます。
イメージとして、大内転筋が活性化していない状態は生まれたての小鹿の様に足がブルブルした状態で下半身トレーニングをしているイメージです。

まとめると大内転筋を活性化させると

・大腿骨のポジションが安定する
・効率よく下半身のトレーニングができる
・大腿骨が外に回転するのを抑える

という効果が期待できるので、最初に説明した3つのメリットに繋がります。

・ランニング、ウォーキングが安定する。
(大腿骨が安定することで歩く、走るといった動作が安定する)
・痩せやすい体になる。
(下半身のトレーニングを効率よく行えるので、痩せやすくなる)
・ガニ股が改善する。
(脚が外側に行くのを改善するので、ガニ股の改善に繋がる)


3.大内転筋を活性化するトレーニング

それでは、大内転筋を活性化させるトレーニングをご紹介します。
上で紹介した大内転筋の画像を見て、筋肉を意識しながら行いましょう。

ポイントは3つです

・手ではなく、身体全体を足に近づけるイメージで行う
手を近づけてしまうと肩のみがうごいてしまいます。活性化したいのは大内転筋です。

・重心は少し前
あくまで足のトレーニングなので、前の足にすこし重心をかけましょう。動画の様に足に手を近づける時は少し重心が前です。

・背筋を伸ばして行う
猫背になってしまうと負荷が足にかからないで、腰に負担がかかってしまう。ケガに繋がります。


4.最後に

今回は大内転筋について見て来ました。
ニーズも多く明日からでも実践して、現場で生かせるかと思います。
もちろん、殿筋群も大切な筋になるのでバランスが大切になります。

今回は大内転筋にフォーカスしましたが、内転筋群全て大切な筋になります。
今後もいろいろな筋で記事を取り上げていきます。楽しみにしていてください。

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