世間体で自分を固めるのはもったいない
バレエダンサーの藤野暢央です。
バレエは舞台演劇。お客さまあっての観劇となるので、人がそれを見てどう思うか?というところは「評価点」から外すことはできないところです。
レッスンの中でも、上手くできればみんなに褒められて、よくなければ先生に怒られる。
誰でも褒められることは心地よく、自信も付いてくるし、逆に怒られ続けたら自信もやる気も無くなっていくような。
人は知らず知らず「他人の評価」に依存しながら成長していってるのではないか?と感じてしまいます。
香港バレエ団時代に、僕の大好きなプリマさん、大先輩がいました。当時まだ若くて青かった自分からすると、彼女はすごく「熟成した、濃厚な踊り」をするダンサーで、見ていて吸い込まれるような、見ているこっちの「心が洗われるような」、今でも大好きなダンサーです。
香港バレエ団の舞台はいつも初演公開された翌日に「South China Morning Post」に広報が記事として載ります。それを書いている人はいつも同じ人で、バレエ団に対する評価や表現もいつも同じ感じで、ダンサーの好みも個人的な意見が大きく偏っている感じです。
そのジャーナリストさんはこともあろうに、僕の大好きなプリマさんの「アンチ」だったのです!
毎回彼女の踊りを観て、涙が出そうな程に感動させられて、次の日新聞でボッコボコに叩かれる記事が出される。僕からすれば「コイツ!なんにも分からんクセにデカい口を叩くな!」と思うのですが、なにせ新聞記事ですから、舞台を観てはいないのに記事を読んだ人にとっては「彼女はひどいダンサーなのね…」という印象が付いてしまいます。
彼女はそのジャーナリストさんが自分を嫌っていて、酷いことを言われているのを知っていて。それでもなお、数々の舞台で素晴らしい踊りを見せてくれました。本当にすごい!
ちなみにそのジャーナリストさんは、僕のことを大好きで…僕は褒めちぎられてたんですけどね…。グサッ
でも僕が言いたいのは、声を上げてクレームを付けてくるのは一部の人で、その人の評価が全てではないこと。
そして、仮にそのクレーマーが少数ではない大勢だったとしても、そもそも間違いや正しいの判断を決めて、行動を実行するか止めるかは、全くもって「本人の意思」が選ぶ道。
誰かなんと言っても、自分が自分であることは変えられないんです。
自分の人生は一度しかないし、人に言われるがままに、人に指示されて生きるような生き方はイヤでしょ?
あなた自身にとって、一番大切なのは「あなた」ですよ。
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