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今さら聞けないコーチングの教え

コーチングというキーワードを聞いて10年以上が経つが今はどうか。

コーチングについて手探りだった日々

初めてコーチングを学んだのはこの本からだった。

当時は2005年の書籍だが2015年に第二版が発売。この本で全体感は学べたが、実戦となるとどうしたものかとなった。その後、叱ることと怒ることの違いを同じ著者の本から学ぶ。

この本で当時は叱ることも必要だと考えていたが、現代では不要だ。叱る怒りは近似しており、受け手との信頼関係に依存するのであまり有用ではない。使う方が便利に感じるだけでそれで人の行動が変わっても続かない。

この流れで他のコーチングの本を読むかと手に取ったのがコーチング・バイブル。今は第四版まで出ている。ただ、しっくりこず他の本にも手を出して、決めることの必要性は知ったがコーチング?のままだった。

コーチングは傾聴と学ぶ

最終的に、こちらの本が一番内容が響いた。仕事を始めてすぐに買ったが、5年ぐらい寝かせてしまっていた本だ。人と対話する中で様々な視点を持つことが必要だという発見を本書で得た。

何度も読み直して思うのが、コーチングは人の行動を支援すること。1対1のコミュニケーションが求められている時代の今、当時からこの大事さを知ることができたのは大きい。そのためには聞くではなく聴く。

この聴くとか他だと訊く(質問する)という姿勢はコーチングの基本的な考えに思う。人は話すことが好きで、自分の話がしたいもの。聴くことがいかに難しいかは本書で学んだ。

これが2013年ぐらいに学んだお話。

今時のコーチングの考えに時代の変化はあるのか

ただ、時代は変わるもので当時得たことは今でも通用するのか?という問いは常に持っておきたい。

コーチングってこういうものだよと先ほど紹介した書籍などを寄せ集めた知識で語ってきたが、専門的なレクチャーを受けたことはない。結局、本から学ぶしかないと思って最近手に取った本がこちら。

偶然だったが、紹介した書籍の著者の一人でもある。20年来のコーチング経験を語った書籍を振り返って、当時と変化したことはあるが普遍的であることを伝えていた。

引き出すのではなく共に発見する

目次付近の初めの項を読むと、昔は相手から引き出す意味合いが強かったようだ。相手の主体性に働きかけることを目的とすると、当時は上司と部下の関係が前提になっていたからだろうと想像する。

コーチングの本質は、"未来を作り出す主体的な人材を創る"ことにあります。

新 コーチングが人を活かす P.14 より

しかし、著者の本質に沿うと、相手をどうするかというより、一緒にどうしていくかの考えが必要なのだろう。いくつか参考になった話をまとめる。

・すぐに答えられる小さな質問をする

相手の発見を促すには質問。この時、答えることができる質問を小さく始めると徐々に深い話もできるという教え。

・クライアントにコーチになってもらう

対話における相手の気持ちを知ることにも繋がる方法。実際にコーチの役割になって、相手の主体性を逆に問う。

他にもあなたはどうしたいか?と質問をすることの必要性や1対他の場面でのメタの活用例もある。それぞれの場面で活用できる話があると学びを得た。

ただ、ここで待てよとなった。コーチングってそもそもなんだ?と。

コーチングにエビデンスはあるのか

コーチングを紐解くと、歴史的に学術的にどうかとなった。科学的根拠が求められる時代とそれ以前の時代のちょうど境目に学んだ知識がコーチングに思う。

それぞれの手法に良し悪しがあるとして、それが体験談レベルなのか、普遍的なものなのか判断がつかない。こうなると、当たり前のように使っていたコーチングという考えに疑いを持つようになった。

軽く検索すると、流派があったり心理学でコーチングに根拠の補足をしようと流れがある。コーチング心理学ハンドブックなる書籍があることもしった。コーチング心理学協会なるものまであるのか。

こうなってくる、今は社会心理学や臨床心理学などの分野から個別に学んだ方が良いのかもしれない。この時代の変化で気づくべきは実際に自分は何を語っているのかという一次情報のあり方に思えた。

この心境変化はこの辺りの書籍を読むようになったからだろう。いろんな手法は数あれど、それが良いと感じるには有用性の根拠や源流を知りたい気持ちというのが今の時代の考えであり、自分の今の考え方に思う。

ちょうど直球な記事を見つけた。こちらの引用と話を参考する限りだと、コーチングにある一定の定義をつけて語る必要があるのだろう。

安易にコーチングという言葉を乱用しないように気をつけようと思った。

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