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多摩映画祭で『あのこは貴族』。
*ネタバレを含みます。
今日は毎年恒例の多摩映画祭に行ってきました。
今年のお目当ては、映画『あのこは貴族』、そしてその原作者の山内マリコさん、監督の岨手由貴子さん、ライターの西森路代さんのトークイベント。
2月に公開された時に友達と映画館まで見に行き、「最高…」となってから、山内マリコさんの小説を手に取ることも増えました。
そんな中、今年の多摩映画祭で登壇されるとのことで、行くしか無い!!とずっと楽しみにしていました。
改めて映画を見て、大好きなシーンばかりだ、と思いました。
「本当は女同士で叩き合ったり、自尊心をすり減らす必要ないじゃないですか。」
世間では、なぜか女性同士を対立させて、分断を煽る表現や描写が多いけれど、このセリフは対等に互いに向き合い、本音で語り合う私たちをそのまま肯定してくれる。
本当にその通りだよね…うんうん…と映画を見ながら心の中で頷いた。
そして、今日のトークイベントで印象に残ったこと。
映画の中で、華子と美紀はそれぞれ女友達と助け合い、親密な関係を築いている様子が描かれている。
それが、シスターフッド映画と評される理由でもあり、この映画が希望に満ちている一つの理由だ。
でも、必ずしも友人と深く親密である必要も無くて、古くからの友人である必要もない。あるタイミングで互いが互いのことを必要として、その時の想いを話せるような、そんな存在が大切なんじゃないか。
監督のこの言葉を聞いて、なぜか救われたような気持ちになりました。
「自分は友達が少ないんじゃないか?」
「最近あの子と会ってないなあ。」
「あの子との関係性が昔と変わってしまったかもしれない。」
そんな思いを払拭してくれて、ただ自分が会いたいと思った時に会える友達、たまに会って悩みを話せる友達こそが大切なのだと気付かせてくれました。
自分で自分が生きやすい居場所を見つけて、自分の人生を作り上げていくことは本当に難しい。
けれど、『あのこは貴族』は女性に限らず、あらゆる人の気持ちを肯定し、自分だけの人生歩き始めた人を応援してくれる、そんな映画なのだと思います。
そして、山内マリコさんと岨手由貴子監督のサイン入りの小説とパンフレット…。(嬉しい)
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