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検索エンジンでマーケティングをしてお店のコンセプトを決定 - SEOとコンテンツマーケティングだけで飲食店の集客に成功したお話 vol.2

JR船橋駅徒歩5分。京成船橋駅徒歩2分。車が一台通れるか通れないかの裏路地にある雑居ビルの3F。
同じフロアの隣にはスナックが入ってる。飲食店激戦区の船橋で1年以上空いていた場所に僕らは飲食店を作った。
それが、僕らブレインネットが経営するCafe & BAR BellB(ベルビー)だ。

vol.1 僕らはこうして飲食店をはじめることにしました。
vol.2 検索エンジンでマーケティングをしてお店のコンセプトを決定
vol.3 僕らは実際にこうやって集客をした
vol.4 ヒット商品をネットから探す。実際にやってみた結果。

今回は、BellBのコンセプトメイキングやメニュー作りにネットをフル活用したお話をさせて頂きます。

飲食店。だいたい1週間のうち6日は昼も夜も外食してて、定期的に新規のお店を探している僕にとってはとても身近な存在。

だからなんとなくココとココを抑えれば・・・という感覚はあった。

けど、今回は会社で出店するのだ。それも、コンテンツマーケティングを実践しなければいけない。
だから今回は僕が昔から考えていた「飲食店を出したらやりたかったこと」を我慢しなくてはいけない。(それでも一部反映されてるけどね。)
そのため、まずはお店を出すにあたり、「やらないこと」を決めた。コレは後に足かせにもなるけど結果的に良かったと考えている。

1.リアルの広告やチラシ、割引券の配布は一切しない
2.大手グルメサイト等の有料系ウェブ媒体には一切出稿しない
3.いわゆる「こだわりの料理人」のパワーに依存した集客をしない

この文章を書いている2016年2月時点では若干状況が変わっているけど、大体こんなところ。これは店長と二人で話し合って決めたこと。一言でいうと、自社運営の公式サイトからの集客以外はほぼ何もしないということだ。

余談だが、オープンして1ヶ月くらいしてお店に閑古鳥が泣いていた頃、「会社のみんなに内緒で駅前でビラを配らせて欲しい」と当時店長から言われて、真剣に議論したこともある。結局ビラ配りはしなかったけどね。

さて、お店をオープンするには場所である。まず、船橋駅前は飲食店がかなり多く入れ替わりも激しいのだが、いざ探してみると飲食店用の空き物件が本当に少ない。
ここは店長の氷堂が毎日船橋中を歩き回って物件を探してくれた。(このあたりのエピソードもたくさんあってそれだけで一つ二つ文章をかけそうだけどここでは割愛する。)

彼は家賃の高さを最後まで嫌がっていた。
「無理です。」「飲食店の常識的におかしい。」「いろいろ考えたんですが、やっぱりやめませんか?」ネガティブな言葉がガンガン出てくる中、結果的に今の場所に決めたのが2014年4月の中旬くらいだった。

ちなみに前号の note に書いた揚げパンを食べたのが2014年の3月上旬で氷堂が入社したのが3月下旬。スケルトンの状態から工事してお店のオープンは6月20日なのでいい感じのスピードで動けたと思う。

何屋さんをはじめよう?

迷った時はまずググる。そして調べる。(この note に出てくる月間検索数は2014年5月〜6月に調べた時のもので調査はGoogle のキーワードプランナーを主に使用)

船橋 + 飲食関連のいろいろなキーワードでまずは月間検索数(Googleでそのキーワードが一月にどれだけ検索されるか)を調べてみた結果がこれら。月間検索数はGoogle のみのものなのでYahoo も入れるとキーワードによっては数は2倍から2.5倍前後あるものも。

語弊が一部あるが、この月間検索数は世の中のニーズがそのまま反映されていると言える。地域によっても調べると多少変化があるのが面白い。当然、ニーズがあるのは探している人が多いということだが、まさかラーメン屋をやるわけにもいかない。こだわりのラーメン屋をやるつもりは毛頭ない。

ラーメン、焼肉、カフェ、寿司、焼き鳥、中華・・・などと続く中、僕らが選んだのはやりやすいカフェだ。
まず、超一流の料理人がいなくても勝てる可能性があるジャンルであることと、カフェという形態が曖昧な要素を含んでいるため、コンテンツマーケティングに適しているからだ。

また、店長が過去にBARを複数店舗経営していたことと、Cafe と同様に何を出しても大丈夫な曖昧な要素を含んでいるため、Cafe&BAR にしようということで、Cafe&BAR という形態でお店をオープンすることになった。

開店当初のメニュー作り

お店のメニューはこの前出のキーワードをもとに作ることにした。つまり、月間検索数が多くてCafeやBARという形態で出来るメニューは全部やってしまおうということだ。

結果的に欧風カレー、イタリアンハンバーグ、パスタ、ピザ、ハンバーグなどのメニューが完成する。
当初は「専門店よりは劣るかもしれないけど、ファミレス(余談だが、最近のファイレスは美味い食べ物も多い)よりはうまいよね。でも、みんなが探してる(検索している)食べ物がベルビーにはあるよ。」くらいの感覚でいた。ただ、その中でも偶然と商品開発の努力が重なって美味しくて BellB でしか食べれない料理もいくつか完成する。

BellB の欧風カレーは煮込む時にベルビュークリーク(チェリーのビール)が入っていて、かすかな酸味とビールの奥深さを感じることができる。
さらに特選ローストビーフを作る際に出たロスの部分をカレーに入れて煮込むようにしたところ、和牛の出汁や良質な脂がほどよくカレーと調和して美味しいカレーが出来上がった。
お米はタイの最高級ジャスミン米を使用。その上にコメタマというお米を食べて育った鳥の玉子のスクランブルエッグ風卵焼きを、米が見えなくなるように載せて出すようにした。結果的にコメタマのさっぱりとした淡白な味わいが欧風カレーのちょっとしつこい位の深い味わいと非常にマッチして美味しい食感を作り出すことができた。

つい、カレーの話に夢中になってしまったので、話を元に戻す。

お店のレイアウト

カフェをやることになったけど、お店のレイアウトも検索エンジンの月間検索数をベースに考えたものが多い。

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