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『コンサルタントの読書 確実に成果につながる戦略的読書のススメ』

こんにちは。青い羽のタナカです。今回は戦略的な読書方法を学ぶ、『コンサルタントの読書 確実に成果につながる戦略的読書のススメ』です!未経験の分野でも短期間で質の高いアウトプットを求められるコンサルタントがどのように知識を集めているのかを学び、読書目的の立てかたから、本の選びかた、読みかた、実践に繋げるまでの一連の手法を身につけることができる一冊です!
*ここで言う本とはビジネス書を指し、小説等の趣向品は除外します

1.目的を明確にする

本を読むとき、例えば営業スキルを磨こうと思ったとき、『営業スキルを上げる方法』という本を買い、全体を舐める程度で終わってしまうというのがありがちだ。こんなことをしていてはいつまで経ってもスキルは身につかない。自身の営業方法には何が足りておらず、どんなスキルを磨けばその状態が改善されるかという、「あるべき姿と現状のギャップ」を明確にし、そのギャップを読書で埋めるという考え方を持たなければ身のある読書はできない。この際知識の凸凹は全く気にしなくて良い。また、この時自分が取り組んでいる仕事上の問題にフォーカスすることで、具体的なイメージを持って読み進め、PDCAを回すことが容易になる。

2.本のタイプを理解する

著者は本には4つのタイプがあると考えている。

①成功本

成功した人が自身の経験からの成功法を解説する本。『〇〇だった私が3ヶ月で〇〇できた話』みたいなやつ。このような本は一つのアクションやスキルを説明しているだけに過ぎないので、そのアクション、スキルに至った理由(原理原則)が何かを考えながら読んだり、あるべき姿の一例として、自身とのギャップの明確化の材料にする。

②原理原則本

方法論・フレームワークの原則について論理立てて解説してある本。コンサルタントの読書で読むべき本。

③トピック本

図解などが多用される、とっつきやすく全体像がわかる本。何に取り組めばいいか、そもそもどんなスキルが存在しうるのか、全くわからない新ジャンルに飛び込む際に最初の一冊としてのみ効果を発揮する。

④教科書

暗記もの。知識を増やすことには活きるが使い方は学べない。読む必要なし。

読書の目的を明確にすることで、同じジャンルでもどのような表現の本が良いのかを判断することができる。

3.本を選ぶ

では手に取るべきタイプを理解したところで、実際の本のスクリーニングに入っていく。こちらは3段階ある。

①図表で論理性と概略を掴む

本に書かれているデータやグラフといった図表は文書をまとめて可視化したものであることが多い。そのため図表がある時点である程度の論理性ある文章であることがわかり、本の概略を掴める。この時ポンチ絵は論理性がない場合があるので注意。

②奥付と著者のプロフィールで信頼性を見る

奥付を見ることで息の長い本(=出版されてからどれくらい経つか)であれば、陳腐化されない、普遍的な原理原則を記していることがわかる。また、翻訳書であればその時点で「翻訳するかどうか」のスクリーニングがかかっているのでより良い本が見つかりやすい。著者のプロフィールを見ることで本に記されたノウハウを入手した先がわかる。広い分野に携わったり、プロフェッショナルとして様々な企業も仕事をするような経験をした人の方が良い。

③構造化された文章であるか確認し、論理性を担保

このノートのように(笑)構成が明確であり、理論の紐付きが明確である本ほど役立つ本であることが多い。

4.本の読み方

いよいよ本の読み方に入っていく。注意すべきは4点。

①全部読もうとしない

これはもはやビジネス書の一般的な読み方になりつつあるが、読書の目的(=その本から学びたいこと)以外の部分は読む必要がない。本を一冊の商品として捉えるのではなく、情報を得るプラットフォームだと考え、ツイートやネットニュース同様、必要なものだけ読む。

②事実、解釈、アクションを読み分ける

本には客観的なデータ以外に、著者の解釈や、それを元にした行動と様々な要素がバラバラに情報として書かれている。「ほんとにそうか?」と批判的な視点を持つことで、原理原則な部分とユニークな部分を読み分ける必要がある。

③PDCAを回す

トライアンドエラーという言葉があるが、これは初めから完璧なものは作れないので関係者や市場に初期段階からフィードバックをもらうという考え方だ。読書でも同じで、全部読んでから総括的に何かを学ぶのではなく、その時々で仮説を立て、読み進めながらその仮説をブラッシュアップしていくことがスキルアップの最短ルートになる。

④同じテーマで10冊読む

よくやりがちなのが、厳選した一冊を繰り返し読んでしまうパターンだ。著者は同じ本を読むよりも複数冊から共通の原理原則を見つけ出し、そこでやっと仕事のアウトプットに繋げられるとしている。

5.書評

読書の目的を立てることは非常に重要です。特に「仕事のため」という甘えられない状況下でこそ、より明確な目的を持ち、アウトプットに向けた「濃い読書」が出来ると思います。この際もちろん本は選択肢の一つでしかないので、論文やネット記事、インタビューで情報を集めるという選択肢があることも忘れてはなりません。「本読んでるからえらい」はおバカな発想です。一方で私は、なんとなく買った本や勧められて買った本を読むことからも学びがあると思っています。少しでもその本に興味を持ったのなら、あなたがその本から学びたい何かがあるはずです。本を開く前に、その何かを考えるだけでもあなたの読書は劇的に濃い時間に変わると思います。皆さんも是非、目的ある読書をしていきましょう!


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