答えがないから考える〜人生が豊かになる本【14歳からの哲学】
✔️この本を読んで得られるもの
①自分や世の中を客観的に、俯瞰的に捉える精神
②考えるということを考えるきっかけ
③瑣末なことに捉われないメンタル
✔️こんな課題を解決
● なんでも深く考えずに受け入れてしまいがちなひと
→あたりまえのことをあたりまえにせず、ちょっと立ち止まって考えてみる。そうすることで人生味わい深くなる。
●仕事や人生に悩みがちなひと
→どんな悩みだろうが”意味のないもの”として捉えてみると人生楽になる。
この著書は答えを指し示すものではなく、ましてや答えなどは、ない。
これまで考えてもこなかった「自分とは」「死とは」「規則や社会」ということを、14歳の読者層を設定にわかりやすく語りかけている。
もちろん14歳ではなく、42歳の自分が読んでも、万人(人類)にとって共通の謎を考える機会を与えてくれる、素晴らしい本。
そして”わからない”ということを、あらためて”わからせて”くれる。
「自分とは」なにか
こんなことは、今まで腰を据えて考えてこなかった。
そして、あたりまえのことを考えるほど面白い、という事を著書は教えてくれる。
たとえば、自分とは何か?を考えたとき、
自分の体を考えてみる。
自分の体は、自分の意思とは関係なく、
呼吸をし、消化をし、排泄をする。
山や海よりも、もっと”身近な自然” =自分の体。
この体は、自分でつくったものではない。
それでは、自分とは性格のことか?
他人の性格は分かるが、自分の性格が分かるとすれば、自分の中に自分でない部分、自分の事を他人みたいにみる部分があるということ。
もし自分=自分の性格であったら、そんな観察や分析はできない。
性格や感情が心で、その心が自分だとしたら?
しょっちゅう変わる感情や性格のように移り変わるものが、自分が変わらずに同じ自分だとわかるのはなぜだろう。
もともとの自分というのは、性格や感情とは別のもの、決して動いたり変わったりすることのない何か、ではないだろうか。と著書で問いている。
「自分である」ということは、
”目に見える体”からみても”目に見えない心”からみても、考えれば考えるほど奥が深くて底が知れないもの。
そして、わけがわからなくなれば大成功。わからなくなるからこそ、これから考えていける、著書はそう結論づけている。
「死」は「無い」。そして「自由」に生きるにはどうすればいいか
精神の自由とは「怖れがない」こと。
仕事がなくなって生活できなくなったらどうしよう。
人に嫌われたらどうしよう。
そのような怖れが人を不自由にさせる。
究極の怖れが「死」に対していだくものだ。
そして、人は思い込むことで自分で自分を不自由にする。
これが思い込みだという事は考えなければ気づかない、とのこと。
徹底的に考え抜けば自由になる。
死ぬということ=全てが「無」に帰すのか?
無は「ない」のだから、無=「死」も「ない」。
だから死を前提にして生きることはできないのが真実、と著書に書いてある。
(ここは本当に難しい。。。)
死がないのだから、
生の時間とは死に向かって直線的に流れていくものではない。
そもそも時間とは本来流れるものではない。
過去から未来に流れるものではなく、ただ「今」があるだけ。
なぜなら過去を嘆いたり未来を憂いたりしているのは、
「今の自分」以外の何ものでもないから。
本書では、こうして死は怖れるものではなく、無いものとして考える。
徹底的に考え抜くことで怖れとは思い込みであると気付き、
怖れがないことで精神の自由になる。
そして過去や未来ではなく「今」に集中して生きることを正としている。
ようするに、人生の存在=宇宙の存在。
そこには意味も理由もない。存在すること自体が意味も理由もない奇跡的な出来事。
それが人生の存在である、と。
そして、人生は自分が思ったとおりの人生になる。
人生はつまらないものだと思えばつまらない人生だし、人生は素晴らしいものだと思えば素晴らしい人生になる。
この著書に書いてあるとおり、
そう思いながら考えて暮らしていくと、
さまざまな悩みがちっぽけに感じられる。
そうなると、人生は楽しくなる。
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