はなのゆきさき
これでも昼間の健康的な桜も見に行っている。ただし出掛けられる頃には花は散り花曇り。それでもそれらしく写真を撮ったりもする。
こういう時は水面は万能。対象はほどよく曖昧になり、反射させることで空の高さは二倍になる。
花が溶けているのは空の色か水の色か。
カメラを下に向けて撮影をしていると奇異な目で見られることもあるが、私からすればこれを美しいと思わない方が不思議だ。
花は散るからこそ美しいのであれば、散っていま息絶えんとする花びらの姿こそ絶頂ではないか?
空と水面と水底と花、どこを見つめるべきかわからなくなってやはり目眩がする。
花は名所に行くもよし。ただ私はいずれ海にとけていく花びらを想う。
今日の英語:Falling
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