進化と鉄壁の発酵食品

 日々様々なものが進化している。目立つ変化はなくても、その物体を認識してからと現在を比較すると隔世を感ずることができる。
 しかし全く変化を感じられないものも当然ある。そのひとつが納豆のパックだ。私が納豆を食するようになってから現在まで、あの「発泡スチロールのパックとビニールのシート」は一切変化していない。多くの食品メーカーが味や含有栄養で納豆の味を競っているのに、それを梱包するパッケージは隔世どころか何世代も変化していない。
 あのパッケージは開封に手間がかかるだけでなくゴミも多い。何故ここは改良されないのだろう。と思ったが、逆をかえせば「改良のしようが無い」のかもしれない。おそらくあのパッケージに最も悩まされているのは当の食品メーカーだ。沢山の商品が世に送り出しながらもパッケージの基本構造が変化しないのはあれが納豆にとって最高の形状、進化の袋小路に到達しているのだろう。
 それでもその行き詰まりを突破する技術者がいつか現れるのではないだろうか、私はそう期待している。


今日の英語:Package

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