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深呼吸して水の粒子

 昨日の昼は自転車で少し走った。夏らしく空が晴れていたので。

 本当は釣りにでも行こうかと思っていたが、今一つ気力が湧かないでも家にいるのももったいない。なので釣り場所の下見を口実に運河まで自転車を走らせた。

 遠近感のある構図でカメラを水平に保つのは難しい。

 私は今のところ釣りに関して「サビキ釣り」 と「ちょい投げ釣り」しかできない。埋立地へ行く度に適した場所はないかそれとなく見て回るのだが、どうにも足場からポイントまで距離があるところが多い。そうすると4m以上の釣竿かルアーフィッシングの技術が必要になってくる。しかし私はまだダボハゼ1匹も釣れていない。足場を理由に中級者向けのギヤに手を出すのは本末転倒の極みだ。

 釣りを始める前はただの趣のある景色だったのだが、釣りを始めた後ではやはり見方が変わってくる。その目線の自覚が景色を新鮮なものにする。
 そしてどんな釣竿も敵わぬ海の鳥。

 釣りをしなくとも水のある場所で自転車を走らせるのは面白い。釣りでなくても自転車で遠出して公園にでも、と思うのだが、すると余計な物欲が頭をもたげる。眺めのいい場所で折り畳みスタンドに座り、簡易コンロでコーヒーを淹れて……。
 それは釣り人として階段の一段目に立ってからの話。買い物の口実は次へのお楽しみにとっておこう。



今日の英語:Footing

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