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a la maな話

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重度自閉症息子とのありえない日常のエピソード集
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省エネなのかなんなのか?

息子のこだわりのひとつに、「コンセントを抜く」というのがある。
「パーツをバラバラにする」こだわりの派生形かもしれない。
朝、電子レンジやトースターを使う際も、まず、コンセントを挿してから使うのが、うちの当たり前。(よそはどうなのか分からないけど、結構挿したままのご家庭が多いんじゃないかなと思うんだけど…)
まあ、そのくらいなら、ちょっと面倒くさいなぁくらいで済むけど、家の中には、あまり抜いてほし

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息子がお茶を持っていくミッションその後

息子の「容器をからにしたいこだわり」のために、毎日学校へお茶を持たせるのが難関ミッションだったのだけど、もうひとつ、息子には「パーツをバラバラにしたいこだわり」というのがあって、この合わせ技がなかなかややこしかった。

お茶を飲み干して空になった水筒のフタ、中ブタ、パッキンなどすべて分解してカバンに突っ込む。
そのせいでパッキンなど、細かいパーツはよく行方不明になった。
パッキンがないとお茶が漏れ

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学校へお茶を持っていく難関ミッション

支援学校に通っていた頃、毎日、お茶を持って行くことになっていた。
…と書くと、ごく当たり前のことのように思えるかもしれないけど
うちではちょっと難易度高めのミッションだった。
息子のこだわり行動の一つに「容器を空にしたがる」というのがあり、
学校に持っていくために用意したお茶は一瞬で飲み干されてしまう。
当時、学校へは徒歩で私が送って行っていたため、私がお茶を隠し持っておいて、学校到着後こっそり先

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息子の習慣性脱臼 その3

あまりにも頻繁に肩を脱臼して日常が崩壊しそうになっていた。
でも、手術もできず、手の打ちようがなくてどうしていいか分からない。
そんな時、整形クリニックで教えていただいた方法。
よく、ネットとかでうつぶせになって重りをつけた腕を下に垂らす方法(Stiomoson法)が紹介されているけど、それに近い感じ。
痛くない程度に一定の力で腕を引っ張るというもの。
痛いと力んでしまうので、脱力した状態で腕を一

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息子の習慣性脱臼 その2

息子は左肩をあまりにも頻繁に脱臼して、日常が崩壊しそうになっていた。
知的障害を伴う重度自閉症の息子を連れて病院に行くこと自体、本当に大変で、普段からできるだけ避けたいことのひとつなのに、その対応だけでなく予定が狂いまくってメンタル的にもかなりのダメージ。
治療のひとつの選択肢として肩の外科手術があった。
でも、息子の入院や手術って可能なのか、イメージすらできない。
手術自体は全身麻酔で可能だろう

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息子の習慣性脱臼 その1

息子が中学部の夏休み、朝起きてくると、なんだか姿勢がおかしかった。
痛がるわけでもなく、子どもの頃から、つま先歩きや斜めにものを見るなどおかしな動作をすることがあったので( 自閉症にありがちなことです)、あまり気にしていなかったのだけど、2日後の登校日に先生から連絡がある。
「左肩、脱臼しています。すぐ病院へ行ってください。」

えっ⁈…脱臼???⁈
慌てて整形外科へ息子を連れていく。

問診では

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秘密基地の危機

3階建てのわが家の1階は元々学習塾として使われていた部屋だそうで、生活空間から独立した部屋。
そこを、「秘密基地」と呼んで、私の活動に使っている。
趣味や仕事のものしか置かない、私にとってはパラダイスのような空間。
でも、階段を降りてすぐ横の扉は、息子にとっては物置かゴミ捨て場と思うらしい。
(ま、実際、そう思っても仕方ないほど散らかっていることもよくあるけど)
自分が遊んだ後要らなくなったものを

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