詩 ボールペンの1日
人との距離について
雨だから小走りでたどり着く場所がある
ケンカをしたから、傷つけたから、謝る言葉がある。
最短距離だ。この距離はなんとなく紙に書ける気がす。ボールペン替も準備できてる。
ただすれ違ったり、接点がない人には何もない。サヨナラもなければありがとうもない。
そんな意味を見いだせないことの方が多かったのかもしれない。
でもそこでも僕は僕でいた。あまり知らない人の声はすり抜けていく。
それが日常だ。
雨上がりの風の匂いが好きだ。冬の夜の風は心に沁みる
言葉でそれを表すのは簡単だ。言葉で表せば知らない人は知ってる人になる。
色のない声は 色のない風は 言葉で 冬の風
のように冷たく 秋の風のように懐かしい色がつく
言葉で表せる。1+1=2のような答えのある言葉ではいけない
でも考えると考えるほど、それはお互いを傷つける言葉になってしまう気がする
だから相手から話してくれたらなっていつも思う。
誰かもそう思ってるのかもしれない。
だから、自分は自分でいたいと思う。
ボールペン替なしだ。白い紙に0を1に描く難しさを知った。ボールペンのインクが切れるかもしれない。
自分に答えはない。相手がどう答えを出すかだけだ。そして自分がどう問題を出すか、どう問題をクリアしてもらうか考えるだけだ。
それが歩む道なのかもしれない。
距離は近いのにすごく長距離だ。だからこのボールペンではたどり着くか不安だ。
でもそっちの方が想いは大きいのかもしれな
い。
でもそうやって、僕が思う日々は作文用紙に書かれていく。
物語は物語になるかもしれない。