見出し画像

バニラアイスがおいしくなる?!「アイスクリームにかけるお酒」

日本酒が好きだという人も、「古酒」となると、ちょっとハードルが高いと思っているのではないだろうか。

そもそも「古酒」とは何年以上寝かせたものなのかという疑問もある。私は3年熟成くらいなら「不老泉」や「玉川」を好んでよく飲むが、10年もの、20年ものとなると、何かの機会でもないと口にしない。よほどの古酒好きでなければ、日常的によく飲むお酒でないことは確かだ。

そんな私がこの夏おすすめしたいのが、「アイスクリームにかけるお酒」だ。2種類あって、このライトタイプは平成10年産(貴醸酒)とのこと。つまり、20年以上熟成された「古酒」ということになる。

画像2

え?アイスクリームに日本酒?それも古酒?!と思うかもしれないが、これはアイスクリームに合うように何年もかけて開発されたもので、バニラアイスにちょっとかけるだけで、めちゃくちゃおいしくなる!

ラムレーズン味のアイスが好きな人なら、きっと大好きになるんじゃないかな。甘み、コク、香ばしさみたいなものが加わって、普通の安いバニラアイスでもとびきりのアイスに変身する。(ハーゲンダッツじゃなくてもいいのだよ!)

私がこのお酒を知ったのは、2、3年前、岐阜県にある酒蔵、白木恒助商店さんに取材をさせてもらった時だ。「達磨政宗」という銘柄で知られている。

画像2

蔵に売店があり、中に入ると所狭しと酒瓶が並べられているが、どれも黄金色や琥珀色、赤褐色に輝いていて美しい。まるでウイスキーのようだった。

今でこそ、「古酒」というジャンルは成立しているが、まだどこも本格的に「古酒」を商品化しようと考えていなかった時代から、白木恒助商店さんは「古酒」に挑戦し、そのジャンルを切り拓いた。まさにパイオニアだ。

こちらではタンクで10~20年貯蔵した後、一升瓶に詰めてさらにコンテナで熟成させている。もちろん長期熟成に向くような成分(アミノ酸度や酸度が高く、糖分が多め)のお酒を造り、それを寝かせている。だからおいしい。

「うちは、時間を大切にしている酒蔵なんです」

蔵元がそう話していたことを思い出す。蔵の中の貯蔵タンクには、そのお酒が造られた年の主な出来事(オリンピック、政治的なこと、大きな事件など)を書いた紙が貼られていて、見てまわるのも楽しかった。何十年という時を経たお酒がこの中に入っているのだと思うと感動すら覚えた。(一番古いタンク貯蔵は、なんと昭和47年!)

また、蔵元はこの“時間”という付加価値を武器に、いろいろな商品を開発している。たとえば、「生まれ年のワイン」をプレゼントする話は聞くが、それを「古酒」でやったり、会社の創立年の古酒で記念ボトルを作ったりと、古酒ならではのアプローチで商品化を進めている。

最初に紹介した「アイスクリームにかけるお酒」もその一つ。
今年はきっと、おうちで過ごすことが増える夏になる。だから、こんなちょっと特別なアイスクリームで涼をとりながら、おいしく過ごしてみてはいかがだろうか。

▼こちらから購入可能です▼
※アイスにかけるといっても、普通に「お酒」なので、体質的にアルコールが向かない方は控えてくださいね。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?