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やっぱりマスクはないほうがいい!

最近はできるだけマスクをはずして外出している。
もちろん「必要な場所」ではするが、一人で歩く道、誰もいない駅のホーム、黙って座っている電車の中、会話のないスーパーなどでは必要ないと思うのではずしている。
まわりを見回してみると、以前よりはマスクをはずしている人が増えているものの、まだ8割くらいはつけているなぁと感じる。

取材の時は、先方に合わせるようにしている。と言っても、だいたい屋内で近い距離で長時間話すことが多いので、これまでは相手も私もずっとマスクをつけていた。
マスク義務がなくなったとはいえ、会社で決められているところもあるだろうし、個人の見解で「つけたい」「相手もつけてほしい」と思う人もいるだろうから、そこは今後も臨機応変にすべきだと考えている。

5類になってから、今日は初めての対面取材。ある電子機器メーカーさんのところへ伺った。お酒の「日本酒度」や「アルコール度数」を分析する機械を開発・製造している会社だ。
私はつけて行かなかったが、もし相手がつけているようならつけようと思い、マスクは手にしていた。

集合場所へ行くと、営業さん(クライアント)もカメラマンさんもマスクをつけていない。そして、取材先のビルへ入ると担当者が入口で出迎えてくれたのだが、その人もマスクをしていなかった。
なんだかホッとした。
またその担当者の男性がとても感じの良い方で、会ってすぐに親しみのある明るい笑顔を向けてくれたのもうれしかった。
初対面の人に会って、その人の笑顔でホッとするなんて、久しぶりだなぁと思った。

エレベーターで上がり、取材場所となる客間のような部屋へ通されると、私の尊敬する日本酒の偉いK先生と、この会社の技術開発者の方が待っていた。やはり二人ともマスクをしていない。名刺交換をする前に、手に持っていたマスクをポケットにしまった。

今回取材にあたり、PDFで40ページほどある資料を読み込み、シミュレーションしながら質問を考えるのに3時間もかかっていた。
わけのわからない数式やグラフ、専門用語が並ぶ資料は難しく、数学・化学嫌いの私は読んでいるだけで気分が悪くなっていた。浮力、比重、重量法、なんやかんや……、ああ、子どもの頃からこういうの苦手だったなぁと思い出して頭を抱えていた。

そんなわけでかなり不安を抱えたままで取材に来たのだが、先方の方々が皆、最初からとても優しく明るく接してくださったので、肩の力が抜けた。
特に、マスクがなくてよかったと思った。
マスクがないから、相手の優しい顔が見える。笑顔が見える。
やっぱり人の笑顔を見ると、こちらも自然に笑顔になるし、安心するんだなぁと、そんなことを思った。当たり前だけど、この3年忘れていたこと。

取材は、優しい先生方がおバカな私の頭でもわかるようにかみ砕いて話してくださったおかげで、いろいろな理解が深まった。終始、楽しい取材だった。
5、6人いる空間で、全員がマスクをはずして何時間も話す(実際には3時間)なんて、3年以上ぶりのことだ。なんだか懐かしくもあり、新鮮でもあった。

これからはこういう時間がまた増えていくのだろうな。
そうであってほしい。もう戻りたくはない。
初対面の人の顔がわかるうれしさ、人の顔を見ながら話す楽しさ、笑顔が人を安心させること、いろんなことを実感できた取材だった。

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