失恋したからタバコ吸う【吸う編】
※この記事は喫煙を推奨するものではありません。また、この記事は「失恋したからタバコ吸う【買う編】」の続きになっていますが、この記事単体でも楽しむことが出来ます。
【前回のあらすじ】
もし失恋をしたらタバコを始めようと思い至った青砥。大学の友人との旅行の中でとうとう失恋をした私はタバコを買いにコンビニへ向かったのだった。
【タバコの吸い方を調べる】
(タバコについて知っているぞという人はこの章読み飛ばしてもらっていいです!!)
タバコを始めるにあたって、タバコの吸い方というものを改めて動画等を確認して調べてみた。
というのも、タバコは口に加えて息を軽く吸い込みながら火をつけないと、火がつかないということを大学生になってから知ったからだった。
、、、え、マジ?
うちは両親が喫煙家であるため、俺は小さい頃から両親がタバコを吸っている姿を見て育ってきた。
その姿を見る度に思っていたことが、口に加えながら火を付けるの、危なくね?ということであったのだが、まさかああしないと火がつかないということを大学生になって知ったのだ。
これは俺が見て育ってきた知識だけだとタバコって意外と吸えないのでは?と思い、早速調べることにした。
まず、タバコの強さについて。
タバコにはタールとニコチンというものがある。
これは保健の授業でも聞いたことがあるぞ。
タールの数値が多いほど強いタバコとされており、これが体に悪い成分であるらしい。
一方でニコチンには依存成分が含まれており、タバコがやめられなくなる原因になるという。
今回私が買った銘柄は「ピースアロマクラウン」と呼ばれるもので、タールは6mg、ニコチンが0.6mg含まれている。
タバコ初心者はタール1mgのものをおすすめするといろんなサイトで書かれていたが、そんなものは知らない。
どうやらこのピースは、フルーティーな香りがして、吸うとタバコの甘みが感じられるとレビューサイトに書いてあった。
これは楽しみになってきた。
また、タバコの吸い方にも2種類あるらしいというのを調べて見つけた。
それが口腔喫煙と、肺喫煙だ。
口腔喫煙とは、一般にフカシと呼ばれる吸い方で、吸った煙を肺に入れず、口の中で味わってから吐き出すという吸い方であるという。
本来はこの吸い方を想定されてタバコがつくられているが、現代においてはフカシはダサいという風潮があるらしいのだ。
反対に肺喫煙とは、口に留めた煙をもう一度吸い込むようにして肺に煙を入れることをいう。
その他にも、タバコの処理の仕方、先に溜まった灰の切り方、タバコの持ち方などを調べたうえで、喫煙の準備をした。
おぉ、、、いよいよタバコを吸うんだ。俺は。
抜け出せなくなったら大変だろうなぁニヤニヤ。
嗜むくらいにしないとなぁニヤニヤ。
暖かい照明をつけてコーヒーと本をベランダに置いて夜風を浴びながらタバコを吸う俺、、、
、、、ニヤァ( ◜௰◝ )
この時の俺は完全に映画の中の登場人物だった。。。
【いざ、喫煙!!!】
コンビニでタバコを買って、家に戻り、今一度タバコの吸い方をネットで確認した。
よし、後は吸うだけだ。
俺は2階にある自分の部屋の窓を開け、サンダルを履いてベランダに立った。
タバコを吸う時は絶対にピースを吸うぞを前々から強く思っていた私は、この時のために予めピースデザインのZIPPOを購入していた。
気分は余計にノリノリルンルンである。
いざ、ベランダにしゃがみこんで、ライターの火をつけた。
息を軽く吸いながらタバコに火がつくのを待つんだな、よし。と思いながら、タバコの先端が赤くなるのを眺める。。。
ぶうぅええぇぇぇーーー!!!
煙が口に入ったのがわかった。
その途端、反射的に大きな咳払いをした。
恐らく煙を一気に肺に入れてしまったのだ。
ごほっ!ごほっ!
ぐうぇっへ!!
うぇー。。。
まじぃ!!!
なんだこれは!!!
ただのキャンプファイヤーだ!!!
夜のベランダで優雅な一服を考えていた私の頭の中が、一瞬でキャンプファイヤーに擦り変わった。
完全に飯盒炊飯の時のあれであり、マイムマイムをした時のあれであった。
あれが口の中で行われていた。
なんか、思ってたんと違うよ!!!
うぇーー!!!
驚くなかれ、まだ煙を口に入れただけでこれである。
どこがフルーティーな香りだよ!!
タバコの甘みだよ!!
私はピースアロマロイヤルのレビューを心底恨んだ。
それでも、まだ口の中に入れる所までは慣れてきた。これが口腔喫煙であるのだと思う。
、、、えぇ〜?肺に入れてみるぅ?
先程の誤嚥が完全にトラウマになった私は、1度口に煙を留め、その上でまた肺に入れるようにスゥーっと息を吸ってみた。
ぶぅえっへっ!!!
げほぉっ!!
無理だ。体が拒んでいる。
喉が痛い。イガイガする。
この時点で完全にタバコを吸うのが嫌になった。
それでもまだ吸える部分が長すぎる。まだ灰を1度も切っていないのだ。
(早く短くなってくれぇ、、、!!)
と思いながら、いやいやタバコを吸うマシンになった。
それでも本当に耐えられなかったから、いよいよタバコの先端を灰皿に押し潰して火を消した。
吸える部分はまだ半分以上残っていたと思う。
史上最悪の初体験だ。
【吸い終わった後、まさかの、、、】
うわぁー最悪だった。。。
まっじー。。。
残ったタバコの箱どうしよ。
とさんざんな思いでベランダから部屋に入った俺をさらなる衝撃が襲った。
部屋くっっっっさ!!!!
自室から窓を開けてベランダに出た俺は、タバコに夢中になりすぎてその窓を閉めるのを完全に忘れていた。
それもどうやら風が部屋の方向に流れていたらしい。
おかげで部屋中タバコの臭いまみれになってしまった。。。
あぁ!!!もう!!!
俺は部屋の至る所にリセッシュを吹きかけた。布団やカーテン、ハンガーにかけていた服なんかは、ビシャビシャになるくらいかけた。
タバコがこんなに臭かったことを完全に忘れていた。というか、本当に吸ってる側って匂い感じないんだ!!とも思った。
失恋より苦いタバコを吸って、体がボロボロになった俺は、明らかに失恋したときより落ち込んでいた。
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