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エモな温故知新

 最近は、90年代のエモーショナルハードコアバンドの再発やリバイバルが話題になっています。僕が90年代後半に在籍し、札幌で活動していたDignity For Allも例外ではなくノルウェーのSlow Down Recordsからディスコグラフィーとしてリリースされました。(現在も在庫があるディストロさんもあるので、是非。)

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 僕がリスペクトしてやまないドイツのYage、イタリアのRaein、イギリスのThe Little Explorer(00年代)、Crash Of Rhinos等、再評価の機運の高まりと、レコード人気の復権もあるため代表作の再発が続いています。
 ふと、最近になって思うのですが、自分が20代の頃には、40代以上の目上の方が聴いていたパンクやロックなんかを正直なところ、古臭く感じていました。いざ自分自身がいよいよ50代に近づいた今になると、この感覚には些かの恐怖を感じています。今の若い子たちには、自分がカッコいいと信じて疑わなかったパンクやロック、バンドはどう映っているのだろうかと。

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 「90年代のバンドはエモくて良いですね。」と、社交辞令のように余計な気を使われて言われてしまうのだろうか。自分自身は新しい感覚や感性が鈍らずに、新しいバンドや音楽性を受け入れていけるのだろうかと。職場では「後藤さんバンドやってるの?」と言われると、これまた困ります。「どんなバンド?コピー?凄く良い趣味だよね」とか「お祭りに出演できるように口利きしてあげようか?」といった具合です。「いや、ありがとうございます、大丈夫です。」と(笑)職場ではアフター5の趣味に興じるオッサンにしか映っていないようです。
 そりゃそうだ。生活や環境も違う。聴いてきた音楽も違う。音楽を必要としない人もたくさんいる。誰も肯定も否定もしない。そんな理由はどこにもないのだ。

 旧くから言われる「良いものは良い。」ではあるのですが、それを飛び越えるような新しい価値観や物事を受け入れる感受性や度胸も必要だと思います。こんなことを考えていると、若い頃に何かにつけて、頭ごなしに否定してきた父を思い出します。注:健在です(笑) いや、実はこうなることを全て分かっていたのかもしれないな。

 いつも、お世話になっているSlow Down Recordsのマリウスが

「結局のところ、過去がなければ、私たちは誰でもないし、何もないし」

と言っていたのが凄く印象的で、確かに過去を受け入れないと、新しい物を見出せないし、生まれないのかもしれない。

 時代は、進むに連れて、様々な事や物が変化したり進化している。音楽や人も然り。何かを否定する前に、考えて触れる度量を養いたいと思います。
時代は、若者だけが全てではないし、自分自身もその時代に生きる一人なのだから。

筆: 後藤 加筆: Jimmy Sky Emo World.

掲載したバンドは以下のお店と
ディストロから購入できる予定です。

Yage
3LA
http://longlegslongarms.jp/

Sunday worst enemy distro
https://swedistro.cart.fc2.com/

The Little Explorer
Motorpool  records distro
http://mprdistro.cart.fc2.com/

入荷できるかは未定なため
情報はTwitter上から発信いたします。

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Blue Post Snowmanz
Twitter : @bluepostsnowmen
mail : bluepostsnowmanz@gmail.com
https://www.youtube.com/channel/UC8wIXiA8JP-eTRpL_H8vfYg

後藤 学
current band...

And No Time
Twitter : @andnotime
https://andnotime.bandcamp.com/album/and-no-time-ep

Nomos Amata
https://slowdownrecords.bandcamp.com/track/nomos-amata-n-r-alt-sammen-raser-sammen

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