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ネガティブ発 ポジティブ行

こんばんは。ゆーすけです。

今回はポジティブ思考、ネガティブ思考について考えていきたいと思います。

ポジティブ思考が大事だという話をよく聞きますが、その話を勘違いして「自分はポジティブでいなければいけない」、「ネガティブなことを考えてはいけない」と思っていませんか。また、なんでも前向きに捉えなければいけないと思って、無理矢理良いように物事を考えようとしていませんか。

心の中では「しんどい」や「実はそう思っていないのに」など、心の自分に嘘をついて、不一致な状態を続けていると、心はどんどんとすり減ってしまいます。ポジティブ思考でいるはずなのに、いつの間にかネガティブ思考になっているということもあると思います。

ポジティブ思考とは無理に頭や心に念じこむものではないということです。

ポジティブ思考とネガティブ思考は独立して別の場所にあるというよりも、心の中に表裏一体的に存在しているように思います。

■表裏一体の考え方

ポジティブ思考とネガティブ思考は表裏一体で、人や環境、場合や状況によってどちらも顔を出すように思います。例えば、AさんとBさんが仕事で上司に同じことで怒られた時の場合で考えてみます。

●Aさんは「次はミスをしないぞ!怒られたことをチャンスに変えてみよう」と考える。
●Bさんは「怒られてしまった。自分って本当にダメな人間なんだ」と考える。

どちらも同じ怒られたことなのに、人によって物事の捉え方は全く違います。もちろんAさんの考えになれたら、次はミスをしないように気をつけたり、挑戦というポジティブな考えになることができます。しかし、Bさんの考えだと、ミスをしてはいけないものだと思い込んで、ミスを恐れてしまって、『自分のミス=上司に怒られる=自分はダメな存在なんだ』と考えてしまいます。もしBさんの思考状態が続いていくと、どんどん内向きになっていって、気がつけば自分の殻に閉じこもってしまうことが考えられます。

次にCさんを例に加えた場合で考えてみます。

●Cさんは「怒られて辛い。逃げ出したい。でも、ポジティブ思考でいなければいけないから前向きに考えないといけない。ネガティブに考えてはダメだ」と考える。

一見、AさんとCさんは同じように、前向きに物事を考えようとしているように見えますが、Cさんの考えだと、本心と思考が一致をしていません。無理にポジティブ思考になろうとして、ネガティブ思考を強引に抑え込んでいます。もしそのような考え方が続いていても、ふとした時に抑え込んだはずの感情を思い起こしたり、ポジティブでいなければいけない使命感に苦しめられるかもしれません。

Aさん、Bさん、Cさんと人によって考え方はそれぞれで、どの考えも間違ってはいないですし、色んな感情や思考が出るのは人だからこそ当たり前のことだと思います。しかし、Aさんはポジティブ、Bさんはネガティブ、Cさんはポジティブでいようと空回りしていると分けて考えた場合では、Aさんの思考の方が自分にとっては良いのかなと思います。

しかし、Aさん、Bさん、Cさんにさらに条件を加えて、もしAさんが何度も上司に怒られ続けていた場合、Aさんはネガティブな思考や感情になっていくかもしれません。Bさんが次は上司に褒められたら、「自分はできない訳ではないんだ」とポジティブな思考や感情になるかもしれません。Cさんに、『もっと本音を言っても良いんだよ』と伝えてみたら、自分の本音に向き合えて気持ちが楽になるかもしれません。

それぞれの状況や環境によってネガティブがポジティブになったり、ポジティブがネガティブになることも考えられます。

ポジティブとネガティブに目で見える境界線はなくて、いつネガティブになるのか、ポジティブになるのかは何も考えていないと分かりません。行き来を繰り返すこともありますし、ネガティブの考えがあるからこそ、ポジティブを大事に考えることもできます。互いの思考を認知するからこそ、心の中で境界線を見つけることができるかもしれません。まさにポジティブ思考とネガティブ思考は、表裏一体だなと思います。

人によって境界線は様々だからこそ、もし自分の中でうまく境界線を見つけたり、つくっていくことができたら、ポジティブ思考をうまくコントロールできるかもしれません。

■境界線をつくるとは

心には物理的なスイッチがないので、簡単にネガティブ思考からポジティブ思考に切り替えることはできません。ポジティブ思考になろうと思い込んでも中々ネガティブ思考が消えることはありません。

大切なことはどちらの思考や感情も自分の中で生まれたことであると、優しく受け止めることです。

そして、受け止めたことから向きう時間も大切なことになります。

●思考との向き合い方
・今いる環境、職場や家庭、交流関係などを思い浮かべてみて、自分はどういう感情を抱いているのかを整理する
・出てきた感情をポジティブとネガティブに整理する
・なぜポジティブになるのか、ネガティブになってしまうのかを考える
・自分がポジティブになれるスイッチを探してみる(音楽を聴く、人と話す、趣味に没頭するなど)                       ・ネガティブ思考になった時の対処法を考える(嫌な環境なら切り離すことができるのか、どう対処したら心を保てるのかを考える)

自分の思考と向き合う機会は中々ないかもしれませんが、感じたことをそのままにせずに、整理して向き合うこと、対処法を考えるということで、心が軽くなることもあります。もちろん、簡単に環境を切り離すことはできないことですし、対処法が見つからないこともあると思います。でも、大切なことは、自分が感じている思考や感情を受け止めることです。

感情や思考を受け止めることを繰り返すうちに、ネガティブ思考とポジティブ思考になるパターンや習慣、癖などが少しずつ分かってきます。『この状態や気分の時はネガティブになるな』とか、『こういう環境にいるとポジティブになれる』とか、見えなかった境界線が少しずつ見えてきます。

境界線が見つかると、ネガティブ思考からポジティブ思考に行くことも可能になると思います。

■ネガティブ思考からポジティブ思考へ

ここまでのお話しで、ポジティブ思考になるということは、無理にポジティブ思考になろうとするのではないということ、ネガティブ思考になっても悪いことではないと思うこと、自分の中に出てきた思考や感情を理解して受け止めること、そしてその感情をどのようにしていくかを考えることが大切です。

受け入れるとなると、何事も心の中に入れていかなくてはならなくて、心に余裕がないとしんどくなることもありますが、受け止めるということは、「どういう考えになってもそれは自分の考えだから悪くないよね」と自分の心に正直になっておくことです。

ポジティブ思考に急になれるのではなくて、少しずつ自分のことや、まわりの環境を知って、自分の内面を知っていくことが大事になります。

ネガティブ思考になる日も大切な自分の考えです。でも、負の感情はどうしても心の中に染みついて中々とれることができません。だから、ネガティブ思考になった時こそ、心の中で受け止めて対処法を考えることで、ポジティブ思考に変換したり、ポジティブ思考になることができると思います。

「ポジティブ思考にならないといけない」

決してそうではありません。ポジティブもあって、ネガティブもあるからこその自分なんだと思います。両方があるから、自分らしさを表現することができます。

ネガティブ思考はポジティブ思考への始発点。焦らずに、自分と向き合う時間をつくってみましょう。

■最後に

今回は、ポジティブ思考とネガティブ思考についてでしたが、僕が色んな相談を受ける中で、「ポジティブ思考にならないといけない」がゴールになっている人が少なからずいるなと感じています。思い込みによってゴールを決めてしまって、しんどくなるのではなくて、ポジティブ思考になるための過程の部分が大事であるということを、自分なりに考えてみて今回投稿してみました。参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

優しさの研究者/月のような人

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