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スウェーデン備忘録⑩:ヤギ、大学院講義で散る

ども、青いヤギです。
昨日、スウェーデンでついに雨が降りました…

雨と言っても、通り雨みたいなものが何回か続いたくらい。
それくらいこの国は雨が降りません…

さすが西岸海洋性気候です(´・ω・`)

さて本日は、ある大学に潜入してきたので、その報告をしようかと思います。
本当は昨日書こうとしたのですが、いかんせんショッキングな出来事があり筆が止まってました…
一応吹っ切れることができたので、今日から元の調子で書いていきます〜

ちなみに今日の日の出は6:26、日の入りは8:55です。


スウェーデン王立工科大学(KTH)に潜入!

本日はひょんなことからダブルディグリーでやってきた日本の大学院生と繋げてもらったので(Xさん、ありがとです)、その人に会いに行きます!

そして、その人が受ける講義に、、、潜入してきます(((o(*゚▽゚*)o)))

場所は、KTH、スウェーデン王立工科大学です。
スウェーデン王立工科大学…なんだこのかっこいい響きは…
ラノベだったら間違いなく魔法を教えています…(´・ω・`)

しかし名前だけにとどまりません。
工学、エンジニアリング部門に関しては、オックスブリッジに次ぐヨーロッパで最高峰の大学なんだとか…

名実とも優れた大学なんですね…

ホステスから歩いて約30分(バスはめんどかった)、ようやく正面につくことができました。

KTHの入口。日本だと赤れんが以外に見ない光景

入ってみるとわかるのですが、日本の大学とは違う雰囲気があります。
なんだろ、服装から勉強熱心が伝わるというか…

もんのすんごいオシャレして大学に通っている学生はいない雰囲気でした。
日本のK-POPスタイルの服がいかにオシャレで今どきが感じさせられます。

そして本日案内してくれる方との待ち合わせまで時間があったので、図書館に潜入。

おおお〜〜〜、広い…‪Σ( ˙꒳​˙ ;)
天井も高いうえに、グループワークできる座席が多く、みな自由気ままに「勉学」の話をしていました。
理系学部が多いせいか、雰囲気は管理ピリピリ。
(…文理で分けるのは日本の偏見ですね、失礼しました)

そしてここ、ウプサラ同様フリーWi-Fiがあると期待していたのですが、
どうやら専用のゲストIDが必要らしい。
そしてそのゲストIDは、訪問する数日前に事前に連絡する必要があるらしい。

全部同じでええやん!!(;`皿´)
ただ物理、化学やエンジニアリングの分野は、情報漏洩により厳格なのでしょう。

専門物理とかを高校でやってない僕は潔く諦め、テザリングしてました。
物化生の専門分野で覚えている単語なんて「空気抵抗を無視する」くらいです。
あとは、エキソンとかイントロンとか。
あ、周期表はなぜか第5周期まで覚えました!

…なんでこんな中途半端なんだ(´・ω・`)

久しぶりの本格的なコメ!!

集合時間になったので、例の大学院生の方と合流!
ランチに行ったのは、La campusというキャンパス内のレストラン。

どうやらコスパが一番いいらしい。
確かに…サラダ自由に取れるし、ドリンクも飲み放題…
何より、チャーハンとカレー(インド風の)がある!!

ピザ以外にも米料理が…しかも値段もストックホルムの中では安い方!

その方曰く、チャーハンが一番おすすめとのことだったので、同じものを注文。

出てきたチャーハンはなんというか…具材がユニークな五目チャーハン。
まずコメはタイ米。
タイに1ヶ月ほど滞在していた自分としては、十分ありがたい、なんせコメだもの。
そして具材はビーフ、カリフラワー、筍、葉野菜など…
五目というには少々インパクトがありますが不思議と気になりません。

極め付けは量…ごっつい!
○子の王将で見るチャーハンの2倍はありました。

そしてお味は…

良い…家で作る感じの、素朴なチャーハン。

大学の授業風景やスウェーデンに来た背景などを話していると、すぐになくなっていました…。
なので写真はありません、うますぎたので。

コーヒー飲み、講義へ出陣…そして散る

昼食後はコーヒーを買い中庭で雑談し、講義室へ出発!
どうやらKTHの講義は2時間授業

ひぇ…末恐ろしい…Σ( ˙꒳​˙ ;)

というわけではない。

まず、授業のチャイムの15分後から講義が始まる。
この時点で120分の授業は105分に。東大と並びました。

さらに!
開始してから45分後に15分の休憩を挟み、その後45分授業するらしい!!

なので実質90分授業(ヤギの通った大学と同じ)…しかも間に休憩を挟むので、
45×2!!
高校の講義と同じくらい授業時間!!

な、なんと効率的な…(´;ω;`)

うちの大学でもこうしてほしかった。なんやねん90分授業て。

ただ、講義内容はそんなに甘くありません…
講義内容は「統計的機械学習」

………?

統計、機械…アナログ時計でもいじるのでしょうか(´・ω・`)

分野は数理統計らしい…経済学部のお遊び統計しか
やっていない僕からしたら、同じ統計とはいえ塩と砂糖、全くの別物です。

ありがたいことに予習テキストを教えていただいたので、範囲を見てみると
「カーネル法」とやらをやるらしい。

なるほど、チキン食いながら時計作るのか🍗

いえいえ、そんなわけ。
カーネル法は「データサンプルの次元を二次元から三次元にあげて、分析を正確に行うもの」です。

意味不明ですよね、ものすごくかいつまんで説明します。
(間違っていたらご指摘お願いします)
キーワードは「二次元から三次元へ」です。

一般的に、私たちはデータサンプルを集めるとき、その分布をXY平面上で表すことが多いです。

サンプルをXY平面上に表した時の散布図

このとき、上図のように、線形の相関が書けそうな場合は問題なく分析ができます。

ただし、座標平面上で相関が見つけにくい場合はどうでしょう。

相関が見られない場合。数ⅠAのテストで出たらラッキー問題のやつですね。

この場合、平面で捉えていたら統計分析が難しくなります。
そう、平面で捉えていたら…
ここで先ほどの「二次元から三次元へ」がキーになってきます。

サンプルデータを座標平面から座標空間の表示へ変えます。

すると上の画像の場合、座標空間(右側のデータ)を用いることで、で青い点と赤い点の分布を、面で分割できるようになります。

そしてこの面で捉えたものを座標平面に落とし込む、これがカーネル法です。
(た、たしか…(−_−;)わからなければ恐縮ですが専門の方やGPTに聞いてください…)

こういう理屈だけの説明なら、まだついて行けたかと思います。
ただしここは数理統計の授業…この理屈を数式を使って証明します。

予習テキストの一部。色んな意味で途中燃え尽きたのでここまで掲載します。

まあ、プスプスしてきます。
おそらく90分の講義で前葉を知るのは不可能と悟ったヤギは、
方針を変えて「どの数式をどう英語で言うのか」に切り替えました。

結果、最初は意味不明だった数式の説明も、最後あたりには、音だけでどう言う式になるのは大まかにわかるようになりました…

これは嬉しい!
ただ結果は惨敗…

悔しかったですが、とても刺激的な授業で楽しかったです!
経済学やサステナビリティの講義をこれで受けるとと、なると…笑みが止まりません。

その他、本日の気付き(箇条書き)

・スウェーデンでホームレスの人は、公園ではなくスーパーの前で人を待ち伏せする。理由は消費者から缶を分け与えてもらうため。空き缶1つ捨てると1SEKの報酬をもらえるので、それを目当てで来るらしい。ちなみにチップみたいなものはない、キャッシュレスの国なので。手厳しい…

・KTHの図書館のゴミ箱は細かく分別されている。また図書館の閉館時間が21時らしい。やはり福祉国家の図書館は、閉館時間も福祉的。

・試験期間になると、図書館のゴミ箱はコーヒカップに代わりモンエナの缶で溢れるらしい…どこの国でも、キメる時はちゃんと強いカフェインでキメるらしい。

・KTH は比較的実践的な大学、スイスにあるETHは理論重視の大学とのこと。

・KTHは近くのStockholm school of economicsとの交流が盛んらしい。大学同士の交流を意識するならここがいいのかも。

・スウェーデン人と留学生が話すことはあまりないらしい(個人差あり)。ここはやはり日本人の価値観とあまり変わらないのかも。

・ストックホルムに住む人は「ストックホルムの人は働きすぎ」といい、ストックホルムの人は「海外の人は働きすぎ」と批判するらしい。これを無限まで飛ばすと日本にたどり着くのだろうか…。

という感じで、大学見学して参りました!
とにかく楽しかったです!

講義だけでなくキャンパス内や大学の雰囲気を細かく教えてくれた院生の先輩、
本当にありがとうございます………

また別の大学に行く機会がありましたら、随時このブログも更新していきますね! 

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