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ロック史#8 : プログレッシブ・ロック
また余談から。
前回載せ忘れたツェッペリン一夜限りの再結成ライブ。全く衰えを見せないイケオジ3人と、故ジョン・ボーナムの息子ジェイソンのドラム、何もかもがカッコ良い…。
で、その前回はこちら。
70年代前半のロックは多様で楽しい。
今回は最も芸術性の高いジャンルを扱います。
プログレッシブ・ロックとは
progressive = 先進的、前衛的
60年代後半のサイケデリック・ロック以降、アルバム全体としての芸術性に目を向けるアーティストが増え、コンセプト・アルバムという概念が生まれました(『サージェント・ペパー』とかザ・フーの『トミー』とか)。
プログレはその傾向をさらに推し進め、今までにない数々の実験的な作品が、玄人に受けるだけでなくチャートでも大ヒットを記録します。
・1曲普通に10分くらいある
・常人には理解できない複雑な曲構成
・卓越した技術による緻密な演奏
・電子楽器や効果音の多用、ギターは脇役
・歌のないインスト部分が多い
同時期のハードロックとはまるっきり違う、
むしろクラシックに近い。
集中して聴くといろんな発見があると思うし、何か別の事しながら聴くのも全然アリ。
キング・クリムゾン
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(1968-1974, 1981-1984, 1994-2011, 2013-2021)
ビル・ブルーフォード (ドラムス)
ロバート・フリップ (ギター)
ジョン・ウェットン (ボーカル、ベース)
※アルバム『レッド』のメンバー
他時期の主要メンバー
グレッグ・レイク (ボーカル、ベース)
エイドリアン・ブリュー (ボーカル、ギター)
トニー・レヴィン (ベース)
アルバム毎にメンバーが目まぐるしく変わるので、唯一ずっといるロバート・フリップさえ認識していれば大丈夫。
イギリス出身。1969年『クリムゾン・キングの宮殿』で鮮烈なデビューを飾って以降、時代を経る度に音楽性を変え、常に挑戦的姿勢を貫いたプログレの代表格。
その他代表作『太陽と戦慄』『レッド』『ディシプリン』など。
とりあえず『宮殿』聴けば、プログレが何なのかは大体分かります。原点にして頂点みたいな。
ピンク・フロイド
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リチャード・ライト (キーボード、ボーカル)
ロジャー・ウォーターズ(ベース、ボーカル、作詞)
ニック・メイスン (ドラムス)
デヴィッド・ギルモア (ギター、ボーカル)
他時期の主要メンバー
シド・バレット (ギター、ボーカル、作詞)
イギリス出身。サイケ路線で土台を作ったシド・バレットが早々に脱退するも、8thアルバム『狂気』がビルボードに15年ランクインするなど(現在の売上は5000万枚以上)、商業的にも大成功した、ロック全体でも屈指の人気バンド。
プログレみたいな難しい音楽が売れまくる時代って凄いな。
その他代表作『夜明けの口笛吹き』『原子心母』『おせっかい』『炎〜あなたがここにいてほしい』『ザ・ウォール』など。
攻め攻めのクリムゾンに比べ、フロイドはゆったりとした独特の浮遊感がある。
イエス
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スティーヴ・ハウ (ギター)
ジョン・アンダーソン (ボーカル)
リック・ウェイクマン (キーボード)
ビル・ブルーフォード (ドラムス)
クリス・スクワイア (ベース)
他時期の主要メンバー
トニー・ケイ (キーボード)
アラン・ホワイト (ドラムス)
ジェフ・ダウンズ (キーボード)
トレヴァー・ラビン (ギター、ボーカル)
イギリス出身。クリムゾンと同様メンバーが入れ替わりまくるも長続きしているバンドの一つ。
特に70年代の作品はとにかく1曲1曲が長く、その中に多くの高等技術が詰め込まれていて聴き応え十二分。
代表作『こわれもの』『危機』『リレイヤー』『ロンリー・ハート』など。
日本人にはお馴染みのイントロだけど、全編聴いたらこんなにカッコ良いのです。
エマーソン・レイク・アンド・パーマー
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キース・エマーソン (キーボード)
カール・パーマー (ドラムス)
グレッグ・レイク (ボーカル、ベース)
イギリス出身、略してELP。トリオでギター不在という珍しい編成に加え、クラシックやジャズの要素を積極的に取り入れた、プログレ界でも際立った音楽性を持っていました。
モーグ・シンセサイザーやハモンド・オルガンで、ギター無しに劇的なサウンドを創り出したエマーソンの先進性は素晴らしい。
代表作『タルカス』『展覧会の絵』『恐怖の頭脳改革』など。
ブルースから影響を受けている直球型のハードロック/ヘヴィメタルに対し、独自の世界観を持つプログレは、ロックを本来の破壊的なイメージとはかけ離れた高尚な存在にさせ、こうした流れは後のパンクにも刺激を与えることになります。
今回もバンドを取り敢えず挙げていくだけになりましたが、ここまで。
次回はこれまた同時期のグラムロックを取り上げます。
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