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ショパンコンクール・感想

 今月は自分の練習をする時間はあまりとれませんでしたが、ショパンコンクールは、気になるピアニストの演奏をちょこちょこ聴いてました。

 7月の予備予選の時点で気になっていたピアニストが何人かいて、その中で三次予選まで進んだのが、イタリアのMichelle Candottiと、スペインのMartin Garcia Garciaでした。ガルシアさんはステージを進めていくごとに多くの人々にその魅力が伝わっていき、ファイナルでは第3位に輝きました!素晴らしいですね。
 そして、ミシェルさん。弾けるものなら、私は彼女みたいな演奏をしたいなあと思います。曲の流れがとても自然で心地よいんです。柔らかな音色、少ない音数でつくるハーモニーがとてもきれいです。それは誰の手も加えられていない、澄んだ青空のようなとても自然な美しさ。「素顔のショパン」って感じ。(私は特にショパンに詳しいわけではないです…あくまでイメージです…)

 演奏で特に気に入ってるのは2次の「華麗なる大円舞曲」と「ポロネーズ」です。彼女の持ってるリズム感がいいんですよね。

 日本人ピアニストの演奏で、すごく印象に残ったのは新藤実優さんの「舟歌」です。
 今回、いろんな人の舟歌を聴き比べました。それぞれきれいだけど、河の流れが目に浮かぶような、風が吹いていて野の花が揺れているような・・・そんな自然な流れを感じられる演奏が、私の好み。
 でも新藤さんは、完全にその逆だったんですよ。全然、流れていかない。むしろ、せきとめてるよね!?なんだこれ?って・・・でも、聴くことを止められなかった。なぜなら彼女の音はあまりにも熱がこもっていて、サブタイトルつけるなら「人生でたった一度だけ、あなたと乗る舟歌」って感じだったんです。一音一音が鮮やかに、心に刻まれるような演奏・・・写真を撮る一瞬が永遠に引き延ばされている、そんな数分間だった。衝撃すぎて涙が出ました。もうこの演奏は忘れられないと思う。


 あまり長い曲には興味がなかったのですが、このコンクールを通して「舟歌」と「ポロネーズOp.44」が気に入ったから、ちょっと弾いてみたくなりました。でも楽譜を見たらオクターブだらけだった・・・。うーーーん。

#日記 #音楽 #ピアノ #ショパンコンクール  #エッセイ #コラム