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中華料理店で起きたセレンディピティ

先日、職場の広島君に「ブルクロさん、お昼一緒に行きましょうよ!」と誘ってもらったので、「よーし!じゃあ私の行きつけの中華料理に行きましょうか、Here We Go!!」と二人仲良く自転車をこいで馴染みの中華料理屋へと向かいました。

自転車で5分ほどで中華料理店に到着しました。

本場の中国人の方が経営している町中華です。

この中華料理店は私が今の職場に来てから、たま~に週一回【食後コーヒー無料の日】にランチ750円を食べに来る程度です。

さらに最近このランチも値上げをしたので、暫く足が遠のいていました。

久しぶりの町中華へ

自動ドアを開けると、「ピーンポーン!ピーンポーン!」と客の来店を知らせる電子音が鳴り響きます。

空いていたテーブル席に二人で向かい合わせに腰かけて、置いてあった日替わりランチメニューを見ました。

A、B、Cの三つのセットから一つを選びます。

A(天津飯とラーメンセット)
B(豚肉ニラ炒め定食)
C(麻婆豆腐定食)

町中華メニュー

Aセットの内容を見た広島君は「この天津飯チャーハンだったらよかったのになぁ‥」とつぶやきました。

いつもは(チャーハン+ラーメン)なのですが、今日に限って(天津飯+ラーメン)です。

「じゃあ、お店の人に別料金で天津飯をチャーハンに出来るか聞いてみる?」と提案してダメもとで店員さんに声をかけました。

すると店員さんは厨房の冷蔵庫を見てから、

「本当はやってないけど、常連さんだから今日だけ特別ね!」

と、にっこり笑ってサービスランチの値段のままで天津飯をチャーハンに変更して下さいました。

チャーハンとラーメンセット

それを聞いた広島君は「本当に常連さんだったんですね!」と私を見て言いました。

私は天津飯をチャーハンに変更して貰えたことよりも、中国人の店員さんが私という一個人を認識していた事に驚きを隠せませんでした。

と、言うのもたまに週一回来るだけです。

お店にマスクでスーツ姿のサラリーマンは沢山います、店員さんは毎日毎日それは数多くのお客さんを相手に接客をされています。

私は店員さんを認識していますが、逆の立場であれば数多くの客のうちの一人でしかありません。

さらに食べる時にはマスクを外しますが、スマホを見ながら一人でランチを食べている量産型おじさんを、まさか覚えているとは夢にも思ってもいませんでした。

私の心の中は「この街の片隅に存在する一人のおじさんの存在を知っててくれたんや、うれしいなぁ」という感情に支配されました。

そして値上げしてから足が遠のいていたことを申し訳なく思いました。

この中華料理店に来る事も、今年で終わりです。

勤務場所が変われば、恐らくもうここに来る機会はほとんどないと思います。

一期一会

広島君、いつもお昼に誘ってくれてありがとう!

町中華の店員さん 私を覚えていてくれてありがとう!

お昼時に思いもかけず幸せな気持ちを味わう事ができました。

これからは食後コーヒー無料の日以外のランチにも伺います。

そして鶴丸うどん、すき家の牛丼ルーティンに、町中華の回数を増やす事でこの恩返しをしたいと思います。

人の顔を認識するのが苦手な私もこの店員さんのスキルを身につけたい…

おわり

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