短歌(ひとりぐらし)

改札を飛び出してゆく 人間は優先席に置き去りにして

待っているものがあるから帰りたくなる家がある たとえばピラフ

交差点ひとつ過ぎればもう僕は通りすがりのカバサのリズム

住み心地よい町のなか耳心地よい音としてくらしていたい

玄関でひとりぐらしを吸い込めばぴたりと埋まるため息のあと

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