【読書】『アルケミスト』パウロ・コエーリョ
「夢をあきらめてはいけないよ」
『星の王子さま』に並び称されるほどの賞賛を浴びた本書。
多くの人の心に響き、オバマ元大統領、ウィル・スミス、マドンナ、オプラ・ウィンフリーなどなど多くの著名人も愛読書に挙げている。
夢に従って旅に出た少年は、旅の途中で何度も「夢を諦める理由」に出会う。
大人たちは言う、「夢を諦めるのはそりゃ辛い。でも、わたしは夢を諦めて本当によかったと思う。本当の人生というのは夢を諦めたときに始まるのだから。」
けれど、少年は諦めない。
自分の内からどうしようもなく湧き上がる声を、殺さない。
「夢を羅針盤にして進む」という決意を変えない少年の前で道がするすると開けていく様に、読むたびに胸打たれる。
無視し続けるうちに小さくなってしまった、けれどどうしても消し去ることのできない、わたし自身の心の声。
この本を読んだあとには、その声をてのひらに包んで大切にあたためたくなる。
この声を羅針盤にしたい、という強い願いが、自分の内から湧き上がってくるのを感じる。
童話風の物語にのせて人生の本質を描き出した、珠玉の名作。
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