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私のボーカル論 ナット・キング・コール

オールドジャズを聴いているとよくピアノのクレジットでナットキングコールが出てくる。

イメージとしてはこれだろう。多少人相は悪いけど50~60年代のアメリカの人気者だ。こんな日本語の曲もある。もちろん英語が基本だけど、スペイン語でも歌っているし何でもありだ。これが本物のスターなのかもしれない。

こういったボーカルをなんて言うのか?R&Bっぽさはほとんどない。黒人ではないような感じだ。クセが強くない。聴いていて心地よい。50年代~60年代の王道ボーカルスタイルだろう。

ところでナットは40年代はじめから活動していたことも有名だ。面白いのはレスターヤングと懇意にしているということだ。どうやらカンザスシティージャズをやっていたようだ。これはマイルスがクールとか言い出す前のクール演奏だと思う。

それとギターのレスポール氏とのバトルもある。ここではかなりホットに演奏している。この頃にJATPという世界初の大規模なジャズコンサートが始まり、その要になったと思われる。

もちろん自分のトリオも40年代からやっている。キャピタル等のメジャーレーベルでレコーディングしていて、けっこう充実していたことは有名。

本来であればこの流れからするとモダンジャズのピアノのレジェンドとなるところだけど、ボーカルが非常にうまいということでジャズから足を洗ったというか距離を置いたというか。

やっぱりモダンジャズはちょっと難解だ。ボーカルが上手であればボーカルがいい。やっぱりボーカルだ。いくらサックスやギターが上手でもボーカルには勝てない。ボーカルが下手だったら楽器をやる。どうだろうか?

おしマイケル。

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