#18/エッセイ-春が来たら

　早いもので、二月も中旬に差し掛かった。
文字通り二月は「逃げる」ように追い越してゆく。どれだけ手を伸ばしても時は戻らないね。
と、カレンダーを指先でスワイプしながら思う。
（最近、日々のスピードにムラがあるんだよな）

　人生は長いようで短い。手間ひまかけて作った冷やし中華も食べ終わるのは案外早く感じる。生きるためにぼくたちは働く。それぞれの世界で。
草木だって、花だってそれぞれに咲いているし。
目立つ色のものばかりとも限らない。光と陰で。

　一方的に報道されるニュースに心をすり減らされるのが、思っているよりダメージが大きいので最近はニュースをあえて見ない時もある（沈んだ気持ちのままいたら、沈んだ生活しかできない）
ベタだけど、自分を守るのは自分しかいないし。

　花粉症がいよいよやってくる。少し憂鬱だね。
いつだったか、ある女優が『明日、春が来たら君に会いに行こう』って言っていたな。いよいよ、春到来までもう少し。薄紅色の照れた花が恋しい。堂々と懸命に咲く桜を見るのが楽しみだな。