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ジョンレノンの言葉から考える「人生」
Life is what happens while you are busy making other plans ー John Lennon
「あれこれ考えているうちに、いろんなことが起こるのが人生なんだ」
いいなぁと思って、2年前くらいにメモしたこのジョンレノンの言葉を最近ふと思い出すきっかけがあった。
それは、今日まさに、ある就活中の学生と話していた時だった。
就活はやめて、休学したい
私は今、いくつか仕事をしていて、そのうちの一つとして大学生の就活のサポートをしている。
「守秘義務」という大人の約束を交わしてるから、仕事内容の詳細や学生については触れることができないけど、誰かの大きな選択に関わるこの仕事は楽しさもやりがいもあり、学生の考えていることや悩みから私自身も学ぶことが多い。
今日お話をした、木下さん(仮名)は誰もが知る有名大学の学生。
就活の状況を聞くと、「就活はやめて、1年休学をしようと思っている」と彼は言った。
休学する理由は、就活がうまくいかないから。
有名大学の学生なら就活も苦労することはないだろう、と思う人がいるかもしれない。正直に言うと私も、彼のように有名な大学を出た学生は、就職先に困ることもないんだろうと心のどこかで思っていた。
誇れるものが何も無い
最近は、「どこの大学を出たか」よりも、「何をしたか」、「どんな人間か」がより重視されるようになってきているという印象があった。
でも、実際には、まだ出身大学で採用を決める企業は多いのだそう。
やりたいことがないなら、まだ就活に悩む理由も理解できるけれど、木下さんの場合は、こういう業界でこの仕事がしたいということまで絞り込めている。
彼が志望する大手の企業の中にも、彼の出身大学名を知っただけで採用したいと思う学歴重視の企業はありそうに思える。
そうなると、彼が就活で悩むのがなぜなのか、なおさら不思議だ。
詳しく話を聞くと、出遅れてしまった感覚が後になっても尾を引いていて、悪循環に陥っているとのこと。
それは、志望する企業のインターンに行き損ねてしまったことに始まっていた。
面接も出遅れてしまった。
行きたかった企業の面接はほとんど終わっている。
かろうじて、志望する企業の面接の選考がいくつか控えてはいるけど、自分が選考を通過するとは全く思えない。
有名な大学を出た彼が、自信を持つことができない理由は、
大学で「これをやってきた」と誇れるものが全くないから
だった。
本当に何もないのか、彼に問いかけた。
ありきたりだけど、勉強やサークルやアルバイトで楽しかったこと、失敗したこと、そういう場での出会い、人間関係、高校の時は知らなかったけど、大学生活で初めて知ったこと。
彼は気がついていないけれど、必ず何かしら、誇れなくても、語れるものはあるはずで、「何もない」と言い切ってしまう彼の言葉は、本当にそうなのだろうか。
周りにも自分にも、いろんな変化が起こっている
1年、2年が過ぎるのがあっという間で、何にもせずに終わってしまった。
結局自分だけは変わらないままだ。
本当にそうなのだろうか。
自分を取り巻く環境の変化、日常で起こるハプニング、ちょっと感動したこと、ある人から何気なく言われて嬉しかった言葉、心がざわついた出来事、誰かに深く共感した時。
外に出る、人とすれ違う、仕事をする、メッセージのやり取りをする、ほっと一息つく、帰り際に飲みに行く、日常の中の喜怒哀楽。
外側からの刺激に対して、人はいろんな感情を抱く。
毎日これだけの環境の変化や刺激を受けて生きているのだから、新しいことがないはずはないし、自分が同じままであるはずはない。
人は驚くほど変わる
自分だって変化をしているはずなのに、気づくことがない。
それは、もしかするとあれこれ考えているうちに、いろんなことが起こりすぎていて、整理がつかないまま、時が過ぎてしまってるからではないだろうか。
正直に言うと、私も自分の中の変化に鈍感だ。
ただ、毎日日記を書くのはすっかり習慣になっていて、それが自分の変化に気がつくきっかけになっている。
ときどき見返すと、短期間の自分の気持ちの変化に自分でも驚くことがある。
例えば、仕事や今の生活を続けることにあまり希望を感じられなくて、静かに落ち込んでいた時期から、2か月後、新たな機会やきっかけに新鮮な気持ちで過ごしていて、今を楽しいと思える自分になっていたりする。
しんみりと悲しみに浸ったり、楽しさに興奮したり。気分が上がったり下がったりは、昨日と今日で大きく変化していることも多い。
"Life is what happens while you are busy making other plans"
あれこれと考えていると、いろんなことが起こる人生。
自分では気がつきにくいけど、人は誰でも、驚くほど変化する。
就活がうまくいかなくて、今は気持ちが落ち込んでいる木下さんも、あの時悩んでいた自分とは、全く違う自分になる。
2~3年後かもしれないし、1ヶ月の間に起こる変化かもしれない。
でもその時には、悩んでいた自分がいたことも、思い出すことがなくなるくらい、いろんなことが起こりすぎて、すっかり変わった自分になっているんじゃないかなぁ。
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