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ジャイアン外貨準備高

ある知人が面白いことを言っていた。

中国の外貨準備高は、"ジャイアン"外貨準備高

と。

その理由として教えてくれた資料が以下のリンクである。

さらに詳細については、上記リンク中でも出所として示されている資料の一部である以下のリンクが非常に参考になった。

最初に挙げたリンクをご覧になった方は、なぜ "ジャイアン" 外貨準備高なのかすぐに理解されたことだろう。そう、まさに

お前の物は俺の物、俺の物も俺の物

なのだ。在米中国人経済学者 何清漣 氏による以下の記事にも上記リンクと同様の指摘が見られる。

以下、この記事にアクセス不可の場合の予備リンク(新型コロナ発生以降、何者かによるサイト攻撃によりアクセス不可となることが多いため)。

以下、少し長くなるが、指摘箇所の引用。

最後に、中国政府と中国人が常に犯している常識上の間違いについて。この間違いとは「外貨準備は中国政府(又は人民)の財産だ」というものです。正確な答えは「外貨準備は中央銀行の擁する資産ではあるが、その資産は一銭ごとにすべて対応する債務がある」ということです。なぜならば外貨準備というものは、まず外国と関係する企業が外国貿易で稼いだ米ドルを国内に持ち帰った時に、中国中央銀行の外為政策の決まりにしたがって必ず中央銀行で人民元への為替決済をしなければならず、米ドルを元と中央銀行で交換するのです。中央銀行はそこで受け取った米ドルに見合う人民元を企業などに支払い、ドルを手元に残します。この残されたドル(ユーロでも日本円でも同じ)が中央銀行の外貨準備となるのです。この過程では中央銀行がドル資産をふやせば、同時に新たに人民元を発行するのでその分が負債として増えるのです。

簡単に言えば、中国の外貨準備とは中国中央銀行が外国為替管理制度を利用して、外国貿易の輸出企業、在中国の外国企業、ドル資産を持っている個人の手中にあるドルを”借用”しているわけで、その一銭といえども対応する債務となっているのです。もし中国政府がこうして貯めたドルを米国国債、海外投資、対外援助に使うということは自分たちが借りたお金を自分のお金として先に使ってしまうとおなじことなのです。そして米国国債を売って国内為替市場が必要とする米ドルの支払にあてているということは、中央銀行の手持ちの米ドルの現金が不足しているということなのです。政府がもし国内における外国為替の制限を外して、手を出さず人々が自由に外貨と元を交換できるようになるように任せるならば、中央銀行は破産してしまうかもしれません。

他国を騙そうとして故意に外貨準備高の定義を変えているのかと思いきや、以下の記事を読むとそうとも言い切れないのである。

以下、当記事の引用。

中国人は、他人のお金であっても、自分のところにあれば、自分のお金だと考える。ここには、「中国は 「借りた金を返さなくてもよい」 文化」 であるという事情が、影響しているものと思われます。

中国の文化、価値観からの自然な成り行きとして、"ジャイアン"外貨準備高 になってしまっているのかもしれないということですね。

最後に、上で挙げた何清漣氏によるこれまでの論考記事(日本語訳)のリンク、およびその論考記事を日本語訳して下さっている方のnoteリンクです(今後またサイト攻撃によりアクセス不可となった場合でも最新記事についてなら、このnoteリンクで読めます)。

何清漣氏による最新著作はこちら。


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