記事をシェア “第一薬大が移動薬局導入へ 福岡市など3者協定、災害時に活用 ”
2018年12月12日 (水)
西日本新聞
第一薬科大(福岡市南区)は来夏にも、災害時に被災地で薬を調剤する車両「モバイルファーマシー」を1台導入する。「移動薬局」とも呼ばれ、東日本大震災後に全国で十数台導入されているが、大学独自の配置は珍しいという。導入に先立ち、同大と福岡市、市薬剤師会は11日、市内外の災害発生時に車両と薬剤師を派遣し、平時は防災啓発に活用する協定を結んだ。
市によると九州での導入は大分、熊本県薬剤師会に続き3例目。熊本地震では避難所で仮設調剤所として利用され、昨年の九州豪雨でも避難所を巡回し65件の相談に応じた。このため市薬剤師会が導入を市や同大に提案していたという。
車両はキャンピングカーを改造し、調剤棚や自動分包機、冷蔵庫、流し台などを設置。屋根に太陽光発電パネルを張り、電力不足にも対応する。1500万円以上を見込む導入費用は同大が全額負担する。
災害時は150品目以上の医薬品を積み、市薬剤師会の薬剤師が被災地に向かう。現地では日本赤十字社の救護班らの診療により交付される処方箋に基づき調剤。平時は同大が管理し、薬学生の実習に活用するほか、防災イベントなどでも展示する。
この日の締結式で、同大の都築仁子学長は「(災害発生後の)初動の困難な場面で活用したい」と述べ、高島宗一郎市長は「調剤機能が被災地に直接行くのは安心安全につながる」と期待した。
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引用ここまで
8年前のあの大震災のとき、震源地から離れた私の住むところでも気持ち悪い波のような揺れ方をし、仕事中のわたしは思わず眩暈がしたと思い、ふらついて地面に尻餅をついた。
それから家でテレビをつけ、あのショッキングな映像を見た。
決して映画や想像上の物語ではない。
実際にこんなに酷い被害に遭われた方がいるのだと思うと、震えが止まらなかった。
それから全国各地で、大きな地震や大雨による土砂災害が起きている。
自分が意識し始めたから、ではなく、本当に災害は増えているのだと思う。
災害時の備蓄はローリングストックし、期限を三ヶ月ごとに確認して補充したり、いるものをリストアップしたりと、個人でできることは前よりかはきちんとするようになった。
が、これが病気で治療が必要な状態だったら...
今私は、週3回は透析に通わねばならない患者さんたちの調剤と服薬指導をさせてもらっている。
まさに透析も薬も、命に関わる大切なものだ。無ければ重篤な状態に陥ってしまう。
だからこそ、災害時もきちんと薬が届けられるように整備しておくことは大切なことだと身にしみて思う。
導入にはかなり高額な費用はかかるが、それでももう少し日本の中でも保有台数を増やし、その配置も偏在しないようにすべきだと思う。
いつ使うかわからないからそんなに配置できない、とはもう言っていられない状況ではないか。
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これを書いていて思い出した。話が薬からは離れるが、どこかのベンチャー企業が、キャンプの時や災害時でも使える簡易シャワーを開発したという話だ。
キャンプの時は、多少風呂に入れなくとも帰宅すれば入れるわけだが、
災害時は、入りたくとも入れない状況が続き、衛生面でも精神面でも良い状態ではない。
ベンチャー企業の方が当初はどういう使用目的を想定して開発されたのかは忘れてしまったが、試作品を実際に災害に遭われた方のところに持って行って、使ってもらっていた。
「お風呂に入れることがこんなにありがたいと思わなかった。」
「心から嬉しいわ。」
と使った方々から口々に感謝の言葉をかけられていた。
行政の対応を待つのではなく、こうやって個々にできることを考えて動くということも必要で、素晴らしい開発だと思った。
私にできることはなんだろう。
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