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深煎りコーヒーの栄養面【vol.66】


みなさんこんにちはbloom both coffeeの青島です。
今回は深煎りのコーヒーについてやっていきましょう。

野菜は火を通しすぎると栄養素が無くなってしまいます。
ではコーヒーを深煎りにすると栄養面の効果効能は失われる事に
ついてはどうでしょう。


過度な深煎りコーヒーには、コーヒーの最大のメリットである【ポリフェノール】が著しく欠けていきます。

高温度帯の焙煎では味わいもバーン気味であり、豆に含まれるポリフェノール類が破壊されてしまいます。

そしてアクリルアミドのような毒性物質が増加する可能性もありますが、
アクリルアミドは熱され続けると次第に消滅していきます。

アクリルアミドというのはフライドポテトやポテトチップスなどのじゃがいもを揚げたスナックに見られる【発がん性物質】です。

一般的には、深煎りにすることで一部の栄養素は損失する可能性がありますが、同時に新たな化合物も生成されることが知られています。

深煎りにおける主な影響について。

カフェイン損失
深煎りにすると、コーヒー豆に含まれるカフェインの一部が減少する可能性があります。高温で焙煎されると、カフェインが揮発性であるため、深煎りのコーヒーには通常、軽めの焙煎に比べて少ないカフェインが含まれることがあります。

抗酸化物質損失
 
コーヒーには抗酸化物質が豊富に含まれており、これにはクロロゲン酸などが含まれます。深煎りにより一部の抗酸化物質が減少する傾向がありますが、一方で新たな抗酸化物質も生成されることが報告されています。

メイラード反応生成物
 
深煎りにおいては、メイラード反応が進行し、コーヒーに特有の香ばしい風味や色が生まれます。この反応により、新たな有機化合物やフレーバーが生成され、これが深煎りのコーヒーに特有の特徴を与えます。

ビタミンBの一部損失
 
深煎りにより、ビタミンB群の一部が減少する可能性があります。特に、焙煎によりビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB3(ナイアシン)の量が減少することが報告されています。

抗酸化物質の生成と減少
深煎りにより、クロロゲン酸の一部は減少しますが、一方で新たな抗酸化物質が生成されます。これにより、抗酸化物質の種類や含有量が変化します。抗酸化物質は体内の酸化ストレスと戦い、健康に寄与する可能性があります。

酸度の減少
 
深煎りによりコーヒーの酸度が低下します。これは、深煎りコーヒーがまろやかで口当たりが柔らかい一因となっています。

なぜ日本でこれほど深煎りが一般的なのか

アメリカでは日本と同じく深煎りの文化も持つ国です。

他国からコーヒー豆を運ぶために船に積みますが、長い航海を強いられていた昔は、積み込まれたコーヒーは何ヶ月も舟倉に置きっぱなしでした。

なので海水や舟底の溜水、カビにさらされることになり、『生豆は臭かった』のが当時では当たり前に。

コーヒー豆自体はしっかりと栽培されても、いつも輸入の際に問題が起こるケースがあり、売り物になるまで苦労があったのが当時。

とはいえ今でも豆の欠点や品質管理ミスを誤魔化すために過度な深煎りに施されるケースがあります。

さらに供給量の課題もあります。

世界全体のコーヒー需要に対して、浅煎りで素晴らしいクオリティなコーヒー豆は生産が間に合いません。

だから品質に劣ってしまっているコーヒーをそこそこの味にするために【深煎り】が必要とされてきました。

なので多くの人は珈琲の最初の印象と言ったら苦い深煎りのコーヒーが印象として焼き付いていると思います。

これまで多くの人は深煎りコーヒーと共にあったことが今でも
一般的に愛されている理由です。

次回は、【焙煎温度に応じたコーヒー豆の変化】

次回もお楽しみに。


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